今週の【早わかり株式市況】続落、原油高や日米金利、為替など複数要因絡み合う

配信元:株探
著者:Kabutan
■今週の相場ポイント
 1.日経平均は2週続落、一時6万3000円台前半
 2.雇用統計は強い内容に、米利上げ観測高まる
 3.中東情勢が再び緊迫化、WTI価格100ドル突破
 4.急速な円高進行、一時1ドル152円台まで上昇
 5.米財務省が国債バイバックも金利高止まらず

■週間 市場概況
 今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比1009円(1.5%)安の6万4011円と、2週連続で下落した。

 今週は先行き不透明感な中東情勢に伴う原油高と、高止まりする日米の長期金利への警戒感から株式が売られた。為替が急速に円高方向に振れたことも、買い手控えムードを助長した。日経平均は一時6万3000円台前半まで水準を切り下げた。

 7日(月)の日経平均は大幅高。8月の米雇用統計が予想外に強い内容だったことで米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利上げ観測が高まり、前週末の米国株市場では主要3指数がそろって値下がりした。一方、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は大幅高で3連騰と気を吐いた。週明けの東京市場でも米半導体株高を引き継ぐ格好となった。8日(火)は大幅反落。中東でのエネルギー施設への攻撃が報じられ、これを受けた原油先物価格の上昇を横目に売り圧力が強まった。為替が一時1ドル=152円台まで円高に振れ、これも輸出セクターを中心に売りを誘う要因となった。9日(水)は小幅続落。方向感の定まらない地合いとなり、日経平均はプラス圏で場面もあったが買いが続かず、結局マイナス圏で引けた。10日(木)は朝安後に切り返した。朝方は中東情勢への警戒感からリスク回避ムードの強い地合いに。米財務省による国債バイバック(買い入れ消却)の規模を巡り、前日の米債券市場で長期金利が上昇。つれて、この日の国内金利も強含み、これも相場の重荷となった。しかし、売りが一巡すると底堅さを発揮。前日まで続落していただけに値ごろ感からの買いが流入したようだ。取引時間中にTSMCの好調な月次売上高が伝わったことも追い風となった。11日(金)は急反落。中東情勢緊迫化を背景に原油先物のWTI価格が1バレル=100ドル台に上昇し、これを受けてリスクオフ一色に。日経平均の下げ幅は一時2000円を超えた。

■来週のポイント
 来週は日米の金融政策会合が最大の関心事となる。利上げの実施も焦点であるが、関係者の発言にも市場が敏感に反応する可能性がある。また、足もと高騰している原油市況にも注意を払いたい。

 重要イベントとしては、国内では16日朝に発表される7月機械受注と8月貿易収支、17日からの日銀金融政策決定会合、18日朝に発表される8月全国消費者物価指数が注目される。海外では15日からのFOMC(米連邦公開市場委員会)、中国8月の鉱工業生産と小売売上高、16日に発表される米国8月小売売上高、17日に発表される米国8月住宅着工件数、18日に発表される米国8月の鉱工業生産とコンファレンスボード景気先行指数に注視が必要だろう。

■日々の動き(9月7日~9月11日)

【↑】   9月 7日(月)―― 大幅続伸、半導体関連株を中心に買い優勢
 日経平均 66399.84( +1378.90、+2.12)  売買高20億2987万株 売買代金 8兆377億円

【↓】   9月 8日(火)―― 3日ぶり反落、中東リスクや円高で安値引け
 日経平均 65269.33( -1130.51、-1.70)  売買高21億1万株 売買代金 8兆4774億円

【↓】   9月 9日(水)―― 続落、中東情勢悪化が意識され売り優勢
 日経平均 65142.78( -126.55、-0.19)  売買高23億29万株 売買代金 9兆2303億円

【↑】   9月10日(木)―― 3日ぶり反発、売り一巡後切り返し高値引け
 日経平均 65270.95( +128.17、+0.20)  売買高21億6817万株 売買代金 8兆3803億円

【↓】   9月11日(金)―― 大幅反落、原油高や利上げ懸念で売り優勢
 日経平均 64011.34( -1259.61、-1.93)  売買高23億7251万株 売買代金 8兆7129億円

■セクター・トレンド
 (1)全33業種中、27業種が値下がり
 (2)下落率トップはシチズン <7762> など精密機器。輸出株はカシオ <6952> など電機、井関農 <6310> など機械も安い
 (3)内需株はF&LC <3563> など小売り、ラウンドワン <4680> などサービスが売られたがSBG <9984> など情報通信は大幅高
 (4)三十三FG <7322> など銀行、プレミアG <7199> などその他金融、SBI <8473> など証券といった金融株も軟調
 (5)原油市況の高騰で出光興産 <5019> など石油が上昇率トップ。資源株はINPEX <1605> など鉱業も高いが三井金属 <5706> など非鉄は下落

■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
 1(19) 円高メリット ── 一時1カ月ぶりの円高・ドル安水準をつけ関心高まる
 2(1) 自動運転車 
 3(4) 半導体 ── キオクシアが3週間ぶりに6万円台回復で潮流変化も
 4(2) フィジカルAI 
 5(3) レアアース 
 ※カッコは前週の順位

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