ドル円、原油にらみで下に往って来いの展開 明日は日銀会合=NY為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル円、原油にらみで下に往って来いの展開 明日は日銀会合=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル円は下に往って来いの展開が見られた。序盤は前日のFOMC後のドル買いが一服し、ドル円も155円台半ばまで下落。原油が戻り売りに押され、WTI先物が100ドルを割り込んでいたことも材料視された。しかし、その原油が下げを取り戻し、ドル円も156円付近に買い戻されている。
 
 タカ派なFOMCを通過して、市場では明日の日銀決定会合の重要性が一段と高まっている。ストラテジストからは、日銀が利上げ継続への確信を市場に与えられなければ、円安がさらに進む可能性があるとの指摘も出ていた。FRBは前日のFOMCで利上げを決め、追加利上げの見通しも示した。これを受けて短期金融市場では来年6月までにさらに3回の利上げを織り込んでいる。このような中、日銀も利上げが見込まれ、追加利上げの可能性も強調してくると思われるが、かなりタカ派な雰囲気でなければ、日米の金利差が縮小に向かうとの期待は市場に広まりそうにはない。

 明日、日銀が利上げを実施すれば、想定される中立金利のレンジに入って来る。明日は日本の全国消費者物価指数(CPI)も早朝に公表されるが、目標の2%付近が見込まれている。成長を考慮し、他国と比較しても、日銀が利上げを急ぐ必要性が低いことは明らか。

 なお、円安の反応も警戒されるところではあるが、円のキャリー取引の調達通貨としての魅力が以前よりも低下していることは留意される。

 ユーロドルは1.15ドル台回復を試す場面が見られたものの、到達することなく1.14ドル台での推移が続いている。一方、ユーロ円は明日の日銀会合を控えた円買戻しから、178円台半ばまで下落する場面も見られた。

 ユーロ圏の景気指標はこれまで底堅さを維持しているものの、原油・天然ガス価格の高騰が先行きのリスクとなっている。アナリストからは、来週発表されるPMI速報値が景気減速への懸念を強めれば、ユーロドルの下押しに繋がる可能性があるとの指摘が出ている。

 オプション市場でも1カ月物ユーロドルのリスクリバーサルが、ユーロ下落への警戒をやや強めている。ただ、弱気度合いは2026年平均ほどではないことから、前日のタカ派なFOMCを受けてユーロ安の方向への織り込みが更に進む余地があると見られている。

 きょうはポンド安が目立ち、ポンドドルは1.33ドル台半ばまで下落したほか、対円、ユーロでもポンドは下落。ポンド円は一時207円台に値を落とした。

 英中銀が本日、金融政策委員会(MPC)の結果を公表し、市場にはハト派な印象が広がった。大方の予想通りに政策金利を据え置いたほか、委員の投票行動は9名のうち3名が利上げ支持と前回と同じだった。英中銀は声明で「これまでのところ、物価や賃金の決定に重大な二次的影響が生じていることを示す証拠はほとんどない」とし、金融政策の引き締めを急いでいないことを示唆していた。

 一方、中東紛争の影響でインフレ圧力が高まった場合には利上げが必要となる可能性は残している。英中銀はまた、長期国債の売却計画を撤回し、4880億ポンド規模の国債保有残高を2034年9月までに縮小するとしている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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