今週の日経225先物は、原油相場や長期金利の動向、本格化する米決算を睨んでの展開となりそうだ。前週6日の米国市場では、長期金利の低下を手掛かりにAI(人工知能)関連株が買われ、 S&P500とナスダックが最高値を更新。この流れを受けた7日の日本株市場は指数インパクトの大きいアドバンテスト<6857>[東証P]など半導体やAI関連株が相場を牽引する形となり、日経225先物は7万1510円まで買われた。しかし、週後半は10月以降の上昇に対するロング解消と先行きの調整を想定したショートが優勢となり、9日には一時6万8020円(ナイトセッションを含む)まで売られる場面もあった。 これにより10月に入って続いていたボリンジャーバンドの+2σと+3σとのレンジに沿ったトレンドを下抜け、週末には+1σ(6万8580円)をも一時下回った。ただ、売り一巡後はショートカバーに加えて、押し目狙いのロングが入りプラス圏を回復し、+1σを上回って終えていた。 9日取引終了後のナイトセッションでは一時6万8890円まで売られたものの、6万8810円まで切り上がってきた+1σを上回って推移している。日中比500円安の6万8970円で終えたが、祝日取引では6万9050円~6万9350円辺りで下げ渋る動きをみせている。同バンドでの底堅さが確認されてくるようであれば、+2σ(7万1180円)とのレンジが意識されてくることになろう。 一方で、+1σを明確に割り込んでくると、中心値の25日移動平均線(6万6450円)や75日線(6万6670円)が射程に入ってくる。もっとも、上向きで推移する25日線と、横ばいの75日線とのカイ離は縮小しており、両線とのゴールデンクロスが接近している。パラボリックのSAR値(6万8930円)を割り込まなければ、テクニカル面では陽転シグナルを継続する。週足では+1σと+2σとのゾーンでの推移となろう。 9日の米国市場では、主要な株価指数が上昇した。前日に米オープンAIの売上高が予想を大きく下回るとの報道を受けて売られていたAI関連株の一角に、買い戻しがみられた。決算期待などもあって金融や景気敏感株、ヘルスケアの一角にも買いが入った。ただ、S&P500やナスダック指数は前日の下落に対する自律反発の範囲であり、両指数とも+1σと+2σとのレンジ内での推移である。米国でも原油や金利動向、今週から本格化する決算を睨んでの展開となる。 原油相場については、トランプ米大統領が中間選挙の前に「イランを攻撃することはない」と自身のSNSに投稿した。トランプ大統領はロシアとウクライナの『エネルギー停戦』を発表したが、ウクライナ側は詳細を把握していないとしており、ロシアによる攻撃も続いている。一方で、サウジアラビア首都空港がイエメンの親イラン武装組織フーシ派による攻撃を受けたほか、ホルムズ海峡近くのタンカーがドローン攻撃を受けるなど、中東情勢を巡る不透明感は依然として強い。 米国の経済指標では、14日に消費者物価指数(CPI)、15日に生産者物価指数(PPI)、9月の小売売上高、16日に鉱工業生産などが予定されている。米国の10年債利回りは前週、一時5.3%台後半まで上昇する場面もあった。10月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率は低下しているが、経済指標の結果を受けてインフレ懸念が高まる可能性はあり、ポジションを傾けにくくさせそうだ。CPIやPPIが上振れれば12月の利上げ観測が強まり、長期金利が再び高値を試す可能性もあろう。 米企業決算は、13日にシティグループ、ゴールドマン・サックス・グループ 、14日にブラックロック 、モルガン・スタンレー 、ASMLホールディング 、15日にチャールズ・シュワブ 、USバンコープ 、台湾積体電路製造(TSMC) など、大手金融や半導体関連の発表が予定されている。特にASMLとTSMCの決算は、AI投資や先端半導体需要の持続性を見極めるうえで注目度は高く、結果次第では日経225先物も振れ幅が大きくなる可能性がある。 国内では13日にJ.フロントリテイリング<3086>[東証P]、イオン<8268>[東証P]、14日に良品計画<7453>、15日に高島屋<8233>[東証P]といった小売企業の決算が予定されている。もっとも、前週はファーストリテイリング<9983>[東証P]が良好な決算ながら急落したこともあり、弱い反応が続くようだと、本格化する決算を前に慎重姿勢に向かわせやすい。 積極的な売買は手控えられる週となりそうであり、週足の+1σと+2σによる6万8250円から7万0250円のゾーンがコンセンサスになるとみておきたい。ただ、日足のバンドは拡大しており、このゾーンを放れる局面では、日足の+1σを中心に上は+2σ、下は25日線とのレンジを想定する。 9日の米VIX指数は14.84(8日は15.41)に低下した。週間(2日は15.31)でも下げている。8日には16.46まで切り上がり、75日線(16.06)を上回る場面もみられたが、その後は同線を割り込み、終値では25日線(15.75)を下回っていた。75日線が抵抗線として機能するなかで25日線を下回って終える状況が目立っている。再び15台を下回ってきたことで、9月23日につけた直近安値の14.12辺りが意識される形で、リスク選好が強まりそうだ。 9日のNT倍率は、先物中心限月で16.85倍(8日は16.89倍)に低下した。週間(2日は16.74倍)では上げている。半導体やAI関連株の変動に振らされやすい状況であり、一時16.63倍まで低下した後に下落幅を縮める動きであった。+1σ(16.62倍)近辺まで下げたことで、リバランスが入ったようである。米金利・原油・半導体株の動向を睨むことになるが、同バンドに接近する局面では、その後のリバランスを想定したNTロングに向かわせそうである。 9月第5週(9月28日-10月2日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算で5週ぶりの売り越しであり、売り越し額は1兆2891億円(9月第4週は5472億円の買い越し)だった。現物は9559億円の買い越し(同930億円の売り越し)と4週ぶりの買い越しであり、先物は2兆2450億円の売り越し(同6402億円の買い越し)と4週ぶりの売り越しだった。個人は現物と先物の合算で1277億円の買い越しと、3週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で1兆5216億円の買い越しとなり、8週ぶりの買い越しだった。 主要スケジュールでは、10月12日にIMF・世界銀行年次総会(~18日)、13日にIMF世界経済見通し、14日に中国9月消費者物価指数、中国9月生産者物価指数、中国9月貿易収支、米国9月消費者物価指数、15日に8月機械受注、米国9月小売売上高、米国9月生産者物価指数、G20財務大臣・中央銀行総裁会議、16日に植田日銀総裁が全国信用組合大会で挨拶(内田副総裁が代読)、米国9月鉱工業生産などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 11月限 日経225 50323.66 TOPIX 3339.97 12月限 日経225 50536.54 TOPIX 3393.48 01月限 日経225 51525.23 TOPIX 3491.09 02月限 日経225 57045.65 TOPIX 3854.29 03月限 日経225 52909.45 TOPIX 3568.56 04月限 日経225 56572.89 TOPIX 3752.89 05月限 日経225 62628.64 TOPIX 3828.17 06月限 日経225 66698.04 TOPIX 3904.01 07月限 日経225 69171.55 TOPIX 4065.31 08月限 日経225 69702.13 TOPIX 4197.74 09月限 日経225 63039.49 TOPIX 3959.54 10月限 日経225 68465.23 TOPIX 4094.04 ◆日経225先物(日足) 始値 高値 安値 終値 前日比 26/12 10月09日 68760 69470 68020 69470 +370 26/12 10月08日 70280 70300 69100 69100 -1260 26/12 10月07日 70980 71510 70210 70360 -540 26/12 10月06日 70210 71020 69740 70900 +810 26/12 10月05日 68990 70270 68880 70090 +1440 終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示 ◇TOPIX先物(日足) 始値 高値 安値 終値 前日比 26/12 10月09日 4079.0 4123.5 4076.5 4122.5 +31.5 26/12 10月08日 4157.5 4163.5 4091.0 4091.0 -73.0 26/12 10月07日 4202.5 4214.0 4160.5 4164.0 -32.5 26/12 10月06日 4168.0 4202.0 4153.0 4196.5 +32.5 26/12 10月05日 4116.0 4165.5 4111.5 4164.0 +63.5 終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示 ●シカゴ日経平均 円建て 清算値 前日大阪比 10月09日(12月限) 69085 -385 10月08日(12月限) 68400 -700 10月07日(12月限) 69850 -510 10月06日(12月限) 70875 -25 10月05日(12月限) 70130 +40 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額) 売り 前週末比 買い 前週末比 10月02日 357億円 -44億円 2兆4640億円 -9109億円 09月25日 401億円 -24億円 3兆3750億円 +4144億円 09月18日 425億円 -1314億円 2兆9605億円 +7061億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数) 売り 前日比 買い 前日比 10月07日 932万株 -320万株 7億8519万株 +603万株 10月06日 1252万株 -216万株 7億7915万株 +2392万株 10月05日 1468万株 +751万株 7億5523万株 -1498万株 10月02日 717万株 -81万株 7億7021万株 -7897万株 10月01日 798万株 +468万株 8億4919万株 -4681万株 09月30日 330万株 -366万株 8億9600万株 -7460万株 09月29日 696万株 +48万株 9億7060万株 -1億1517万株 09月28日 648万株 -185万株 10億8577万株 +4488万株 09月25日 833万株 +42万株 10億4089万株 +9464万株 09月24日 791万株 -109万株 9億4625万株 +4554万株 NT倍率 10月09日 16.85 10月08日 16.89 10月07日 16.89 10月06日 16.89 10月05日 16.83 10月02日 16.74 株探ニュース
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