ドル円、157円台半ばでの推移 AI関連株が買い戻され円高一服=NY為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル円、157円台半ばでの推移 AI関連株が買い戻され円高一服=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル円は157円台半ばでの推移。156円台に下落するものの、156円台に入ると押し目買いも出て157円台に戻す展開が続いている。先週は米IT大手の決算にネガティブな反応が出る中、AI関連株への売りで市場にはリスク回避の雰囲気が広がった。そのような中、スイスフランとともに安全通貨としての円の見直し買いが出ていたが、本日はAI関連株が買い戻されその動きは一服していた。

 今週もIT大手の決算が控えている。先週同様に数字自体は良好な内容が期待されるものの、AIインフラへの巨額投資を正当化できるとの確信を市場が得ることができるか確認したいところのようだ。また、今週はFOMCと日銀決定会合も予定されている。ともに据え置きがほぼ確実視されている中、年内の追加利上げを促す内容となるか注目される。

 安全資産としての円の復活を期待する声も多く出ている。特にフランス情勢の混乱が長期化する中、対ユーロでの円買いを推奨する声も多く、ユーロ円は175円を下回る水準まで下落する余地があるとの指摘が出ている。ただし、円高の持続性については、日銀がよりタカ派な姿勢へ転換することが必要だという。

 海外のストラテジストからは「国際情勢は円高を強く促す方向に転じた可能性があるが、2027年に向けて日銀がよりタカ派姿勢を取るとの確認が得られれば、こうした見方が固まる」との指摘も出ている。

 ユーロドルは1.11ドル台に下落。本日1.1230ドル付近に来ている21日線の下での推移が続いており、上値の重い展開が続いている。一方、ユーロ円は176円付近での推移。ここに来てリスク回避の円高が意識され始めており、対ユーロでの円高を推奨する声もあるようだ。

 先週末にムーディーズによるフランス格付けの据え置きが発表された。それでも一時的な支援材料に留まっている。仏独の10年債利回り格差は足元で縮小しているものの依然として高水準であり、フランス国債下落の歯止めに対する市場の疑念は根強い。

 こうした中、関心は今週のECB理事会へ移る。フランス債を買い支える伝達保護措置(TPI)発動の可能性が低い現状において、ECBがハト派姿勢を示せば仏国債の利回り上昇圧力は和らぐ一方、金利差拡大がユーロの重しとなるとの指摘も出ている。逆に利上げに前向きな姿勢を維持すれば仏国債への圧力が続き、市場の失望を誘う。

 ポンドドルは1.33ドル台前半に一時下落。100日線で上値を抑えられた格好となっており、10月中旬からのリバウンド相場が継続する注目の展開も見られている。一方、本日は先週の円高の動きが一服し、ポンド円は210円台に戻す展開。

 今週は28日にヒーリー英財務相が予算案を公表するが、インフレ加速に直面する家計や企業を支援する一方、財政の健全性について市場の信頼を維持するという難しい課題に直面している。借り入れコストの上昇によって財政を巡る不確実性が高まり、英政府の財政余力は前回予算時の236億ポンドから120ー200億ポンドに縮小しているとの指摘も出ている。

 そのような中、今回は生活費高騰への支援対象を絞って実施するとともに、小規模な増税措置も盛り込まれると予想されている。具体的には、銀行への付加税の引き上げやオンライン小売業者に対する課税・規制の強化などが検討される可能性があるという。従って今回の予算は慎重な内容となり、借り入れの増加もごく限定的なものになる可能性が高いという。ただ、歳出圧力やインフレの上昇、国防費の増額に向けたコミットメントにより、来年は財政赤字がさらに拡大する可能性があると指摘。その場合、追加増税や歳出削減が必要になるとの見方を示している。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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