金・銀週間展望=下げ一服、米中間選挙で民主党が圧勝

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
             [11月9日からの1週間の展望]
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   週間高低(カッコ内は日)   2027 年  8 月限  11 月 2 日〜 11 月 6 日
        始 値   高 値    安 値    帳入値   前週末比
  金          20,465    21,420 ( 6)   19,913 ( 2)     20,876        +361
  銀           260.0     270.0 ( 5)    260.0 ( 2)      266.0        +1.0
 プラチナ       7,016     7,630 ( 6)    6,788 ( 4)      7,465        +421
 パラジウム     5,000     5,100 ( 5)    5,000 ( 2)      5,100        +100
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  NY貴金属(カッコ内は限月)      | 東京外為・株式/NY原油
         6  日終値  前週末比  |        終 値      前週末比
  金       (12)  4,074.9   +176.0   | ドル・円    158.02      0.45 円安
  銀       (12)  5,194.2   +266.6   | 日経平均  57,434.77      -5855.34
 プラチナ   ( 1)  1,536.9   +100.9   | NY原油 (12)  90.83        -13.29
 パラジウム (12)  1,017.10   +29.40  |* ドル・円は15時45分現在、原油は  6日
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【前回のレビュー】
 金は米中間選挙やイラン攻撃の行方が焦点、とした。
 金は株安や原油高を受けて一段安となったが、米中間選挙で民主党が圧勝すると、リ
スク選好の動きが出て急反発した。現物相場は2025年10月以来の安値
3871.97ドルを付けたのち、下げ一服となった。金先限は2025年11月以来
の安値2万0023円を付けたのち、下げ一服となった。
 米中間選挙で民主党が圧勝し、上下両院の過半数を奪還した。トランプ米大統領が敗
北を認めるとドル安に振れた。民主党の監視で財政拡大が抑制されるとの見方が出る
と、米国債の利回りが低下した。対イラン戦争が共和党の敗北の一因とされ、原油が急
落したことも金の支援要因になった。バンス副大統領が「われわれが敗北した理由は戦
争だ」とイラン戦争と距離を置く姿勢を示したが、米大統領は戦争には価値があったと
正当化してり、今後の戦争の行方を確認したい。一方、中間選挙と合わせて実施された
住民投票でデータセンター推進派がほぼ全面敗北し、人工知能(AI)投資に対する懸
念が引き続き残った。また民主党では急進左派の民主社会主義者が躍進し、リーダー不
在のなか、穏健派や無党派層の反発を招きかねないとの見方が出ている。一方、イラン
政府は中間選挙で米大統領に下された手厳しい審判を歓迎し、有権者が米大統領の始め
た戦争を拒絶したと宣言した。また湾岸諸国が自国領内からの米国によるイラン攻撃を
認めれば、イランは米軍基地以外にも反撃対象を広げるとした。
 10月の米ISM製造業景気指数は55.5と前月の54.5から上昇した。堅調な
内需を背景に拡大ペースが加速したが、原材料などの仕入れ価格は高止まりした。事前
予想は54.6。米ISM非製造業景気指数は54.5と前月の54.9から小幅に低
下した。新規事業の勢いが鈍化したが、供給網の混乱は続き、投入価格は高止まりし
た。事前予想は54.8。10月のADP全米雇用報告によると、民間雇用者数は前月
比8万6000人増加し、事前予想の6万9000人増を上回った。前月は8万
6000人増と9万人増から下方改定された。米金融当局者はインフレ圧力や需要堅調
などを指摘し、緩やかな利上げの見方を示した。CMEのフェドウォッチで、12月の
米連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げ確率は68.4%(前週79.9%)とな
った。
【金ETF残高は減少】
 世界12カ国に上場している金ETF(上場投信)の現物保有高は5日時点で
1224.24トンとなり、前週末比1.00トン減少した。米国で1.14トン、英
GBSで0.06トン、オーストラリアで0.03トン減少、英ETFSで0.24ト
ン増加した。原油高を受けて投資資金が流出したが、米中間選挙で民主党が圧勝すると
安値拾いの買いが入った。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告に
よると、10月27日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは18万6451
枚となり、前週の19万9865枚から縮小した。今回は手じまい売りが1万3418
枚、買い戻しが4枚入り、1万3414枚買い越し幅を縮小した。
 ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)のゴールド・ディマンド・トレンズによ
ると、2026年第3四半期の金需要は前年同期比1%減の1369トンとなった。第
1〜3四半期の金需要は3881トンとなり、過去最高となった前年の3884トンか
らほぼ変わらずとなった。中央銀行の購入は321トンに増加し、第1〜3四半期は同
6%増の675トンとなった。金ETF(上場投信)残高は第2四半期に減少したが、
第3四半期は211トン増加した。財政不安やインフレ懸念を受けて投資資金が流入し
た。今後の見通しとしては、金ETFの買いや現物投資で投資需要の堅調が見込まれて
いる。また中央銀行は引き続き買い手になるが、高止まりする価格が宝飾需要を抑制す
るとみられる。
【銀は米中間選挙で下げ一服】
 銀の現物相場は原油高を受けて2025年11月以来の安値48.62ドルを付けた
のち、米中間選挙で民主党が圧勝したことを受けて下げ一服となった。ただ中間選挙と
合わせて実施された住民投票でデータセンター推進派がほぼ全面敗北し、人工知能(A
I)投資に対する懸念が残り、ナスダックが調整局面を迎えた。12月の米連邦公開市
場委員会(FOMC)の利上げが見込まれており、銀の工業用需要が伸び悩むと、上値
を抑える要因になるとみられる。
 5日のニューヨークの銀ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比106.17ト
ン増の1万5751.90トンとなった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の
建玉明細報告によると、10月27日時点のニューヨーク銀の大口投機家の買い越しは
1万9703枚となり、前週の1万9795枚から縮小した。
当面の予定(イベント・経済統計)
 9日 中国消費者物価指数 2026年10月(国家統計局)
    中国生産者物価指数 2026年10月(国家統計局)
    独貿易収支 2026年9月(連邦統計庁)
    米卸売在庫 2026年9月確報値(商務省)
10日 全世帯家計調査・消費支出 2026年9月(総務省)
    国際収支(経常収支) 2026年9月(財務省)
    中国貿易収支 2026年10月(税関総署)
    米消費者物価指数 2026年10月(労働省)
11日 ●仏(第一次大戦休戦記念日)、加(戦没者追悼日)
    独消費者物価指数 2026年10月確報(連邦統計庁)
12日 企業物価指数 2026年10月(日本銀行)
    英国内総生産 速報値 2026年7-9月期(国立統計局)
    英貿易収支 2026年9月(国立統計局)
    英鉱工業生産指数 2026年9月(国立統計局)
    米新規失業保険申請件数(労働省)
    米中古住宅販売統計 2026年10月(全米不動産協会)
    米財政収支 2026年10月(財務省)
13日 ユーロ圏域内総生産 2026年7-9月期改定(EUROSTAT)
    ユーロ圏貿易収支 2026年9月(EUROSTAT)
    米生産者物価指数 2026年10月(労働省)
    建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行
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