【これからの見通し】きょうから米経済指標発表が目白押し、ユーロには調整入りやすく

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】きょうから米経済指標発表が目白押し、ユーロには調整入りやすく

 きょうから金曜日にかけては一連の米経済指標が発表される。イタリア政情不安でユーロ売りを中心にリスク回避の動きが広がるマーケットとなっているが、短期的には米国発の材料の内容を見極めたいとしてポジション調整が入りやすいタイミングとなっている。

 米国ではMBA住宅ローン申請指数(25日までの週)、ADP雇用者数(5月)、実質GDP・改定値(第1四半期)、個人消費・改定値(第1四半期)、GDPデフレータ・改定値(第1四半期)、PCEコアデフレータ・改定値(第1四半期)、卸売在庫・速報値(4月)などが発表される。週末の米雇用統計を控えてADP雇用者数の伸びは19万人(前回20.4万人)と予想されている。GDP改定値は速報値と同水準の年率2.3%成長となる見込み。個人消費が+1.2%に上方改定される見込みとなっている。また、あすの日本時間午前3時には米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表される。イタリア発のリスク回避相場の嵐が吹き荒れたが、市場の関心が米利上げ動向に戻るかどうか。

 カナダでは、カナダ中銀が金融政策を発表する。政策金利は1.25%に据え置かれる見通し。その他には、カナダ経常収支(第1四半期)、カナダ鉱工業製品価格(4月)、カナダ原材料価格指数(4月)などが発表される。

 このあとの欧州・ロンドン市場では、ドイツ失業者数と失業率(5月)、ユーロ圏業況判断指数(5月)、ユーロ圏消費者信頼感・確報値(5月)、ドイツ調和消費者物価指数・速報値(5月)などが発表される。イタリア政情不安にユーロが売られているが、ドイツ物価統計は強めに出る可能性が高い。

 まずはイタリア債券や株式市場の動きをにらんで、リスク回避動向が一服するのか、再燃するのかどうかが注目される。新たな材料が飛び出してくる可能性もあり、市場の緊張感は継続しそうだ。

minkabu PRESS編集部 松木秀明   

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