一連の米経済指標を通過してドル円は上値追いの動きを続けており、112.80円付近まで上げ幅を伸ばしている。きょうのNY為替市場はドル買いが強まっておりドル円も堅調な動きとなっているようだ。21日線が112.70円付近に来ているが、その水準を上回る動きとなっている。 ロンドン時間にはリスク回避の雰囲気も出て、欧州株や米国債利回りも下げていたが、NY時間に入るとその動きは止まっており、米国債利回りも下げを取り戻す展開が見られている。前日大幅高となった米株も取引開始直後こそ売りが先行したものの、現在は前日付近に戻す展開。株についてはさすがに高値警戒感もあるものの、先行き期待がそれを凌駕しているようだ。 きょうも米税制改革法案の行方に注目が集まりそうだが、前日は米上院が予定していた採決を見送っている。ただ、一部の上院議員から過半数を確保できるとの発言もあり、市場は楽観視している模様。 前米大統領補佐官(国家安全保障担当)のマイケル・フリン氏が、ロシア大使とのやりとりについてFBI捜査官に虚偽の発言をしたとして有罪を認める見通しとのニュースが伝わっているが、市場の反応はない。前日のドルは月末要因で売りが強まっていたが、現在までの流れを見た限りにおいてはドル買戻しの流れはなお残っているようだ。 ただし、あくまで年末に向けた調整とも思われ、いつまで続くかは未知数ではある。 目先のドル円の上値レジスタンスとしては113円ちょうどと113.25円が意識されるが、まずは21日線を維持して今週を終えることができるか確認したい。 USD/JPY 112.77 minkabu PRESS編集部 野沢卓美
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