衆院選の情勢がはっきりするまでは、ユーロ円の上値は追いづらいとの声も＝ＮＹ為替

　ＮＹ時間の午後になって円高の動きも一服しており、ユーロ円は132円台半ばまで戻している。序盤に米株が伸び悩んだことから円高の動きが強まり、一時132円台前半まで下落する場面も見られたが、その下げを取り戻す展開となっている。今週に入って戻り売りが続いているものの、131円台後半に来ている２１日線はしっかりと維持されている。

　明日、安倍首相は衆議院を解散し、来月２２日の投開票に向かって選挙戦がスタートする。ここに来て、欧州の政治的リスクも台頭し始めており、向こう数ヵ月間はユーロ円の上値は重い可能性も指摘されている。安倍政権が再任されるとの見方が根強いものの、選挙結果次第では足腰が弱まる可能性は否定できない。

　市場では、黒田総裁イコール安倍政権という認識が強く、４月に任期を向かえる黒田総裁の再任を期待する声も少なくない。そのシナリオが崩れれば、日銀の緩和継続も危ぶまれる。そのリスクを確認するうえでも、衆院選の情勢がはっきりするまでは、ユーロ円の上値は追いづらいとの声もあるようだ。

EUR/JPY　132.57　EUR/USD　1.1759　EUR/GBP　0.8773

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
 

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