インフレ鈍化と成長を切り離したがっているようにも?=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 NY時間の午後に入ってドル円は112.80近辺で推移している。きょうはドル買いが優勢となり、ドル円もリバウンドの動きを持続している。朝方には7月14日以来の113円台に一時上昇していたものの滞空時間は短く、112円台に押し戻されている。米株式市場でダウ平均が伸び悩んでいることが利益確定売りを誘ったようだ。

 ポイントとして意識される112.50水準を割り込む場面も見られたが、米国債利回りも上昇が続いており現在は、112.70付近で下げ止まっている状況。

 前日のイエレンFRB議長の講演を受けて年内利上げ期待を更に高めていることや、トランプ大統領の税制改革への期待感もあってドルは買い戻しが続いている。

 CMEが算出しているFEDウォッチでは、12月FOMCでの利上げ確率を80%超まで上昇させているが、市場では年内利上げに関してはまだ、確信は持てていないようだ。この先のインフレ指標次第では一気に可能性が後退する可能性がある。

 しかし、先週のFOMCから前日のイエレン議長の講演までの流れを見ていると、FRBはインフレが多少低く推移していても、他の指標が堅調ならば、利上げをしたい意向を持っていることは明らかなように思われる。あくまで現状は正常化の範囲でもあり、インフレ鈍化は特殊要因で、成長と切り離したがっているようにも思われる。

USD/JPY 112.79

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
 

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