円はさらに上昇の余地 ドル円は127円台前半が下値目標として意識=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 NY時間の昼に入ってドル円は130.60円付近での推移となっている。NY時間にかけてドル買い戻しの動きが活発化し、ドル円も一時131円台まで戻す場面も見られた。きょうのドル買い戻しについては、昨年末に薄商いの中で、今年はさらにドル安が進むというバイアスがかかっていた。本日の動きの一部は、こうしたフローの巻き戻しとの声も出ている。

 ただ、市場では今年の円高期待が高まっている。きょうは一時129円台半ばまで下落していたが、日銀がイールドカーブコントロール(YCC)の10年物国債利回りの許容変動幅を拡大して市場を驚かせて以降円は上昇を続けている。しかし、この円高はさらに続く可能性があるという。

 円はここ数カ月強く反発しているが、まだ大幅に過小評価されており、さらに上昇の余地があるという。黒田総裁は先日の政策調整に関して、利上げではなく市場機能の改善を図ることが目的と説明したが、市場では金融緩和解除に向けた一歩との見方が強い。向こう1年で他の中銀に追いついて行くという市場の臆測が強まったという。

 2021年1月から昨年10月までの1年10カ月続いた上昇波の半値戻しが127円台前半にあり、短期的な下値目標として意識されそうだ。

USD/JPY 130.60 EUR/JPY 137.87
GBP/JPY 156.46 AUD/JPY 87.93

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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