【これからの見通し】今日から一連の米雇用関連指標の発表、市場は調整ムード強める

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】今日から一連の米雇用関連指標の発表、市場は調整ムード強める

 足元のマーケットは株安・円高とリスク回避の動きが広がっている。ドル円は日経平均の大幅安とともに144円台を割り込むと、一時143.68近辺まで安値を広げた。本日の高値からは約1円の下落となっている。米中の政治対立、中国の成長鈍化懸念、一連の欧州景気指標の落ち込みなど世界経済の失速が懸念される形となっている。ただ、上記の材料は想定されていたことにも見える。実際のところは、今日明日と発表される一連の米雇用関連指標を前に、調整が強まっているようにも思えるのだが、どうか。

 強すぎる雇用指標は、今後の米利上げ継続への思惑を強めて、株式市場などの下落圧力となりそうだ。一方で、雇用市場の過熱感が落ち着くようだと、再び株式市場が活気づく可能性がある。この場合は、今週のリスク警戒センチメントが本物だったのかどうかが露呈することとなりそうで興味深い。

 また、今週は欧州などで企業の価格引き上げに対する風当たりが強まっている点が指摘される。ECB経済レポートによると、コアインフレの2大要因である賃金上昇と企業利潤追求では、企業利潤追求の面が強いとの分析がでていた。先日はフランスのルメール財務相が、7月から利下げを行うと約束した食品企業のなかで大手数社がそれに従っていないとの指摘があった。また、今日の報道ではベイリー英中銀が、一部の小売業者が顧客に過剰請求している証拠がある、としており、これも企業の値上げについて苦言を呈することとなっている。口先で企業がどの程度動くのかは不透明だが、それだけ現在のコアインフレが頑固であることが示されているといえよう。

 インフレ退治のための根強い利上げ継続観測、これまで蓄積してきた利上げが景気を冷やすことへの警戒感、この対立した見方のどちらに市場センチメントが傾くのか。きわめて過渡的な状況となってきているようだ。この場合、各国の状況の差で各通貨ごとの強弱が出やすく、クロス取引が活発になってきそうだ。今後、注目したいポイントであろう。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、ユーロ圏小売売上高(5月)、米MBA住宅ローン申請指数(06/24 - 06/30)、米チャレンジャー人員削減数(6月)、米ADP雇用者数(6月)、米新規失業保険申請件数(06/25 - 07/01)、米貿易収支(5月)、カナダ国際商品貿易(5月)、米非製造業PMI・確報値(6月)、米ISM非製造業景気指数(6月)、米JOLTS求人件数(5月)など。明日の米雇用統計発表を控えて、前哨戦となる雇用関連指標発表が多い。

 発言イベント関連では、英中銀インフレ期待調査、ローガン・ダラス連銀総裁の討論会参加、米週間石油在庫統計の発表、ナーゲル独連銀総裁の講演などが予定されている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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