モルガン・スタンレー<MS>が上昇。取引開始前に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、経常収益とも予想を上回った。全体の経常収益は予想ほどは落ち込まなかったものの、減収となった。トレーディング部門は大幅な減収となり予想も下回ったものの、主力のウェルス・マネジメント部門が予想を上回り過去最高となった。同銀は今年初めにウェルス・マネジメント部門を今後数年間で利益をほぼ倍増させるという計画を発表していた。 トレーディング部門については、株式は予想を上回ったものの、債券・為替・商品(FICC)が冴えなかった。これについて同銀は「主に顧客アクティビティ低下と市場のボラティリティ低下による現物およびデリバティブ商品の減少によるものだ」と述べている。同社はディールメイキングの長期低迷に対処するため、今年初めに3000人以上の雇用を削減し、それに伴う退職金として3億800万ドルを計上した。 ゴーマンCEOは声明で「厳しい市場環境の中、堅実な業績を達成した。第2四半期はマクロ経済の不確実性と顧客活動の低迷の中で始まったが、より建設的な基調で終了している」と述べている。 (4-6月・第2四半期) ・1株利益(調整後):1.24ドル(予想:1.20ドル) ・経常収益(調整後):134.6億ドル(予想:131.1億ドル) ウェルス・マネジメント:66.6億ドル(予想:65.0億ドル) トレーディング:42.6億ドル(予想:43.5億ドル) 株式:25.5億ドル(予想:23.8億ドル) FICC:17.2億ドル(予想:19.7億ドル) 投資銀行:10.8億ドル(予想:10.1億ドル) ・純受取利息(NII):20.1億ドル(予想:22.8億ドル) ・貸倒引当金:1.61億ドル(予想:1.32億ドル) (NY時間09:42) モルガン・スタンレー<MS> 89.03(+2.66 +3.08%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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