【これからの見通し】植田日銀総裁がYCC修正観測に冷水、ドル円の下落は一服 今日の東京市場でドル円は139円台に乗せている。先週末に137円台前半まで進行したドル安・円高からは戻り歩調を強めている。ドル円の下落にはドル安と円高の面が指摘される。ドル安は一連の米インフレ指標の伸び鈍化で、7月利上げのあとに米金融当局が利上げを休止するとの見方が広がったことが背景。一方、円高に関しては中国の景気鈍化観測がリスク回避の円買いを誘った面とともに、日銀決定会合を来週に控えて主に海外勢からYCC調整観測が広がったことが指摘される。 しかし、昨日に植田日銀総裁が「日銀が目指す持続的・安定的な2%の物価目標までに距離があるとの認識に変化がなければ、粘り強く金融緩和を続ける姿勢も変わらない」と発言したことでムードが変化。YCC修正観測に冷水を浴びせた形となっている。日銀決定会合を控えてのパターンとなってきているようだ。 また、昨日のロンドン市場では、クノット・オランダ中銀総裁が「7月より後の利上げはあり得るが、確実ではない」「コアインフレは横ばい状態になったもよう」と発言した。市場はタカ派度合いを緩めたとの反応をみせており、特に欧州株が堅調に推移していた。きょうは日経平均が堅調に推移しており、円安と株高の好循環の反応をみせている。 本日発表された6月英消費者物価指数は予想以上の伸び鈍化となった。前年比は+7.9%、コア前年比は+6.9%といずれも市場予想を下回っている。8月英MPCでの50bp利上げ観測にやや陰りがみられる可能性がある。ただ、インフレ率の水準自体は2%目標からは程遠い。指標発表を受けたポンドの急落の動きどの程度の持続性を持つのかは注意深く見る必要があろう。 この後の海外市場で発表される経済指標は、南アフリカ消費者物価指数(6月)、南アフリカ小売売上高(5月)、ユーロ圏消費者物価指数(確報)(6月)、米MBA住宅ローン申請指数(07/08 - 07/14)、米住宅着工件数(6月)など。 発言イベント関連では、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁、ラムスデン英中銀副総裁などの講演が予定されている。米週間石油在庫統計が発表される。米20年債入札(120億ドル)が実施される。ゴールドマンサックス、ハリバートン、ネットフリックス、IBM、テスラ、アルコアなど一連の米企業決算が発表される。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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