バイオジェン<BIIB>が下落。取引開始前に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。通期のガイダンスも公表し、1株利益は従来の見通しを維持した。同社はまた、2025年までに従業員全体の11%以上にあたる1000人を削減し、さらに7億ドルの営業コストを削減すると発表した。 多発性硬化症治療薬の売上高は減少したものの、受託製造やその他の非製品売上げが倍増したため、全体の売上高は予想を上回った。 同社は「Fit for Growth」と呼ばれる新計画を発表しており、10億ドル以上のコスト削減をコミットしている。同社は声明の中で「このプログラムによって2025年までに全体で約10億ドルの経費削減が見込まれるが、そのうち3億ドルは新製品の上市や研究プログラムに再投資され、結果として7億ドルの純節約になる」と述べた。経費削減のかなりの部分は人員削減によるものだという。 同社にとって重要な焦点は日本のエーザイと共同開発し、今月にFDAの承認を取得したアルツハイマー型認知症治療薬「レケンビ」。最終的にはベストセラーになると予想されているが、点滴による投与が複雑で、副作用を監視するために何度も脳スキャンを行う必要があるため、売上げの増加は段階的と予想されている。 エーザイとの契約では、米国での販売利益の半分を同社が受け取る。第2四半期では、発売初期に費用が売上げを上回ったたことから、レケンビは2070万ドルの損失となった。 (4-6月・第2四半期) ・1株利益(調整後):4.02ドル(予想:3.77ドル) ・売上高:24.6億ドル(予想:23.7億ドル) テクフィデラ:2.54億ドル(予想:2.71億ドル) アボネックス:2.20億ドル(予想:2.03億ドル) プレグリディ:8210万ドル(予想:7990万ドル) タイサブリ:4.83億ドル(予想:4.86億ドル) ・研究開発費(調整後):5.84億ドル (通期見通し) ・1株利益(調整後):15.00~16.00ドルを維持(予想:15.87ドル) (NY時間10:35) バイオジェン<BIIB> 267.53(-9.47 -3.42%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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