アップル<AAPL>が下落。前日引け後に4-6月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回ったが、アイフォーンやアイパッドの売上高は予想を下回っている。全体の売上高を支援したのはサービスで、予想を上回る売上高を計上した。製品は3四半期連続の減収となったものの、サービスが8.2%の増収となったことで相殺された。 今回の結果は、高評価のアイフォーンでさえ、広範なスマホ市場の不振に苦しんでいることを示した。第3四半期は新製品に乏しかったことも影響した可能性があり、ハイエンド・デスクトップ・コンピュータのマイナーチェンジと、大型のマックブック・エアーだけであった。 新型のアイフォーン15とアップルウォッチは7-9月期(第4四半期)中に発表される予定だが、マエストリCFOは「第4四半期の業績も第3四半期と同様になる見通しだ」と述べている。第4四半期も減収となれば、同社としては過去20年間で最長の連続減収となる。 同社はまた、ドル高からの逆風が業績を悪化させたとも指摘。売上高の大半を海外から得ており、ドル高は売り上げを目減りさせる。為替レートが一定なら売上高は年間ベースで増加すると強調した。 今回の決算を受けてアナリストからは、「米国での減速は新製品が到来するまで続きそうだ。ただ、その時期も成果も不透明で、マルチプルがピーク付近で取引されている現在の株価を支持する理由はほとんどない」との評価が出ている。 また、別のアナリストは「第4四半期の売上高の伸びは第3四半期と同程度で、セルサイドの予想を若干下回る見通しだ。マックとアイパッドは厳しい比較対象に直面しており、アイフォーンの成長加速も十分ではない模様だ」と述べた。 (4-6月・第3四半期) ・1株利益(調整後):1.26ドル(予想:1.20ドル) ・売上高:818.0億ドル(予想:815.5億ドル) 製品:605.8億ドル(予想:606.7億ドル) アイフォーン:396.7億ドル(予想:398.0億ドル) マック:68.4億ドル(予想:63.7億ドル) アイパッド:57.9億ドル(予想:63.3億ドル) ウェアラブル・ホーム・アクセサリー:82.8億ドル(予想:83.8億ドル) サービス:212.1億ドル(予想:207.7億ドル) ・中華圏売上高:157.6億ドル(予想:145.9億ドル) (NY時間09:54) アップル<AAPL> 185.25(-5.92 -3.10%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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