NY株式17日(NY時間16:24) ダウ平均 34474.83(-290.91 -0.84%) S&P500 4370.36(-33.97 -0.77%) ナスダック 13316.93(-157.70 -1.17%) CME日経平均先物 31375(大証終比:-295 -0.94%) きょうも米株式市場は軟調な展開となり、ダウ平均は続落。終盤に入ってダウ平均は下げ幅を拡大し、一時325ドル安まで下落する場面が見られた。米国債利回りの上昇が続いており、IT・ハイテク株中心に売りが膨らんだ。ナスダックは大幅安。 前日のFOMC議事録を受けて、米株式市場はFRBの追加利上げの可能性を改めて意識させられた。議事録では「インフレリスクは一段の引き締めを必要とする可能性」と言及し、追加利上げの可能性を示唆していた。 市場は現在のところ、9月FOMCは据え置きを確実視しているものの、年内の11月か12月で追加利上げを見込んでいる。8月に入って勢いを失っている米株式市場にとって、前日のFOMC議事録はさらに売りの理由を与えたようだ。 一部からは「8月は冴えない展開が続いており、バリュエーションも高値から下落しつつある。市場もセクターも勢いを失っているが、その分、バリュエーションも適正化しつつある」といった声も出ている。 「年前半の力強い上昇、そして、7月に入ってからの上昇の後では、ある程度の警戒が必要だと感じていた。そのため、いま起きていることは予想外ではないし、多少の反落は結果的に市場全般にとって健全なことだ」といったコメントも聞かれる。 きょうは取引開始前にウォルマート<WMT>が決算を発表し、食料品の米国での販売が引き続き好調に推移し、予想を上回る決算を発表していた。今回の決算シーズンでの小売りの反応は良好なようだが、本日のウォルマート株は軟調。 また、シスコシステムズ<CSCO>が前日引け後に決算を発表。2024年度通期の売上高見通しが予想を下回り、顧客の支出鈍化への懸念を示していたが、ロビンスCEOが投資家に対し「市場シェア拡大と売上高の増加で成長鈍化を乗り切れる」との見通しを示し、生成AI(人工知能)の急成長を好機にしていると語っていたことが好感され、株価は上昇。ただ、AIについては業績への本格的な寄与は2025年度との指摘も出ている。 ヘルスケア大手のCVSヘルス<CVS>が下落。カリフォルニア州の非営利医療保険組合であるブルー・シールド・オブ・カリフォルニアが、同社のケアマーク部門が現在担当している薬局給付管理をやめ、アマゾン<AMZN>が一部運営するシステムに乗り換えると伝わった。ただ、同社は影響は限定的とし、通期のガイダンスを再確認している。 容器メーカーのボール<BALL>が上昇。前日に一部報道で伝わっていたが、英防衛大手のBAEシステムズが同社の航空宇宙部門を55.5億ドルで買収すると発表した。 教育サービスのチェグ<CHGG>が大幅高。取締役会が2億ドルの自社株買いプログラムの増額を承認した。 天然ガスのチェサピーク・エナジー<CHK>が上昇。マーキュリー・システムズ<MRCY>に代わり、S&P中型株400株価指数の算出銘柄に新規に採用された。 半導体のウルフスピード<WOLF>が決算を受け大幅安。1株損益の赤字は予想以上に膨らんだ。 シスコシステムズ<CSCO> 54.73(+1.77 +3.34%) ウォルマート<WMT> 155.69(-3.57 -2.24%) CVSヘルス<CVS> 66.80(-5.92 -8.14%) ウルフスピード<WOLF> 44.10(-9.07 -17.06%) ボール<BALL> 55.40(+0.89 +1.63%) チェグ<CHGG> 10.61(+1.08 +11.33%) チェサピーク<CHK> 86.25(+3.67 +4.44%) アップル<AAPL> 174.00(-2.57 -1.46%) マイクロソフト<MSFT> 316.88(-3.52 -1.10%) アマゾン<AMZN> 133.98(-1.09 -0.81%) アルファベットC<GOOG> 130.46(+1.35 +1.05%) テスラ<TSLA> 219.22(-6.38 -2.83%) メタ・プラットフォームズ<META> 285.09(-9.20 -3.13%) AMD<AMD> 104.44(-2.75 -2.57%) エヌビディア<NVDA> 433.44(-1.43 -0.33%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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