きょうの為替市場は前日の反動からドル買いが優勢となっており、ドル円は145円台後半まで反発している。前日は欧米企業のPMIが揃って弱い内容となったことで、景気の先行き不透明感が強まり、米国債利回りの低下と伴にドル円も戻り売りが優勢となっていた。 しかし、明日のパウエルFRB議長のジャクソンホールでの講演を控え、ドル円は買い戻しが強まっている。この日発表の米新規失業保険申請件数が予想を下回り、堅調な労働市場を示したこともドル円の買い戻しを加速させていた。 明日のパウエルFRB議長の講演だが、市場ではタカ派色を残す内容になるとの見方が優勢となっている。現段階では、年内に少なくともあと1回の追加利上げと、その後の高金利水準の維持の可能性を示唆してくるものと見られているようだ。 為替市場ではドル買いの反応も期待される中で、きょうはそれに備えた動きが出ているのかもしれない。 ユーロドルは1.08ドル台前半に再び下落。本日の200日線は1.08ドルちょうど付近に来ているが、その水準をうかがう展開となってきた。ユーロ圏経済の低迷を示唆する証拠が増えており、市場ではECBが9月に金利を据え置く可能性を高めている。前日の8月PMI速報値は弱い内容となり、景気の先行き不透明感を強めた。そのため、ECBは目先の利上げに慎重になるはずだとし、それがユーロを圧迫すると指摘されている。 来週は31日に8月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が発表されるが、コアインフレに大幅な上振れサプライズでもない限り、市場参加者は9月利上げへの確信を強めないという。 *ユーロ圏消費者物価指数(HICP)(速報)(8月)31日18:00 予想 0.3% 前回 -0.1%(前月比) 予想 5.0% 前回 5.3%(前年比) 予想 5.2% 前回 5.5%(コア・前年比) ポンドドルは1.26ドル台前半に下落。本日の100日線が1.2640ドル付近に来ているが、その水準に到達している。前日発表の英PMIが予想を下回り、9月の英中銀による0.50%ポイントの大幅利上げ観測は完全に後退している。 一部からは、英PMIは利上げが英経済にますます重くのしかかっていることを示し、9月の0.25%ポイントの利上げがピークになる可能性も残す内容との指摘も出ていた。 市場は現在、9月に0.25%ポイントの利上げの可能性を89%、利上げが実施されない可能性を11%と見ている。1週間前は0.50%ポイントの可能性を9%と予想していたという。 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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