【これからの見通し】待ちの姿勢続く、原油高の影響はどうか ドル円147円台で足固め

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】待ちの姿勢続く、原油高の影響はどうか ドル円147円台で足固め

 明日の米FOMC会合の結果発表を控えて、週前半は待ちの姿勢が続きそうだ。ドル円は147円台に上昇しており、売買が交錯するなかで足固めの相場展開となっている。

 そのなかで目立つのが原油相場の上昇。NY原油先物は92ドル台、北海ブレント先物は95ドル台で取引されている。サウジなどの減産継続姿勢が原油の需給を引き締めていることが背景。

 直近の米消費者物価指数ではヘッドラインの数字が上昇する一方で、コアインフレの伸びは鈍化していた。原油など資源価格の上昇が継続するようだと、今後、インフレ圧力がより長期間根付いてしまう可能性も指摘される。

 明日のFOMCでは据え置き観測がほぼコンセンサスとなっているが、原油高を波及効果によって今後の利下げ開始時期観測が遠のく可能性もある。金利見通しなどに微妙な変化があるのか、注目したいところだ。

 また、昨日の海外市場では「ECB、過剰流動性への対処方法を近く議論する計画」とのロイター報道がユーロ買いの反応がみられる場面があった。金融正常化の一環とみられるが、市場に引き締めとの印象を与える可能性もあり注意が必要だろう。ただ、議論を開始次第は、準備段階として当然必要。議論は来年にずれ込む見通しだという。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、ユーロ圏経常収支(7月)、ユーロ圏消費者物価指数(確報)(8月)、香港失業率(8月)、カナダ消費者物価指数(8月)、米住宅着工件数(8月)など。

 発言イベント関連では、エルダーソンECB理事の会議出席、コジッキ加中銀副総裁の講演、米20年債入札(130億ドル)の実施などが予定されている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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