【中銀チェック】ECB理事会は無風通過見込み 10月26日にECB理事会が開催されます。 前回9月14日の会合で10会合連続となる利上げを決定したECB理事会、今回は金利据え置きが見込まれています。 前回の理事会での声明では、3つの主要な政策金利は、十分に長い期間続くことにより、インフレ率が目標水準に速やかに回帰するために重要な役割を果たす水準に到達したと考えているとの表現があり、今後の政策金利据え置きが示唆されました。また、理事会後に行われたラガルド総裁の会見では、金利の水準と期間の内、焦点は金利水準ではなく、金利を維持する期間に移っていると発言するなど、政策金利が9月の利上げでピークに達したことを示唆しています。 ユーロ圏の物価は最新9月の消費者物価指数(HICP)前年比が+4.3%、コアHICP前年比が+4.5%と、インフレターゲットである2%に対して依然としてかなりの乖離があります。ただ、これまでの金融引き締めによりユーロ圏の景気鈍化懸念が広がっており、これ以上の利上げが難しいと見られているようです。利上げを決めた前回の会合でも複数のメンバーはユーロ圏景気の明らかな減速やこれまでの金融引締め効果の波及を確認することを理由として据え置きを主張しています。 前回の理事会で示されたECBスタッフによる予想(年8回のECB理事会の内、3月、6月、9月、12月の理事会で公表)をみると、実質経済成長率見通しは2023年+0.7%、24年+1.0%、25年+1.5%といずれも6月から下方修正。インフレ率見通しは2023年+5.6%、24年+3.2%、25年+2.1%と23年、24年が上方修正となりました。物価上昇見通しが強まり、経済成長見通しが後退する厳しい状況です。こうした状況を受けて今後に慎重な見方が広がっています。 こうした状況を受けて、今回のECB理事会では主要3金利の現状維持が見込まれています(中銀預金金利4.0%、主要リファイナンスオペ金利4.50%、限界貸出ファシリティ金利4.75%)。声明も目立った変化がなく、見通しが示される12月の理事会までは様子見ムードとなりそうです。 MINKABU PRESS 山岡和雅
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