NY原油市況=反落、中東の地政学的リスクのプレミアムが剥げる

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)

              始 値     高 値   安 値  帳入値   前日比
  2019/12     82.58      83.60      80.10      80.51      - 1.95
  2020/01     82.25      83.20      79.84      80.23      - 1.93
  2020/02     81.80      82.64      79.49      79.86      - 1.84
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
    900,784             776,595             1,675,544   (-  5,005)
                    帳入値  前日比
ヒーティングオイル  2019/12     292.38    -10.17
                   2020/01     286.03    - 9.07
改質ガソリン        2019/12     220.10    - 4.50
                   2020/01     219.45    - 4.56
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油は反落。終値の前営業日比は、期近2限月が1.95〜1.93ド
ル安。その他の限月は1.84〜1.20ドル安。
 米国務長官がイスラエル首相と会談して戦闘の中断を要請したことや、ヒズボラ指導
者も米国にガザ攻撃停止を要請し、さらに米国のイスラム団体がガザ停戦なければバイ
デン米大統領の再選不支持と警告するなど、イスラエルのガザ侵攻に対する懸念が続出
していることで、地政学的リスクのプレミアムが剥げる形で売られる展開となった。ま
た米雇用統計が弱気な内容となったことも嫌気された。米株高となったものの追随でき
なかった。ただ米国内の原油掘削装置(リグ)数が減少していたことで、後半には安値
から切り返した。

 12月限は、アジアから欧州の時間帯の時間外間取引では82ドル台で推移。米国の
時間帯の前半にこの日の高値となる83.60ドルを付けたが、その後に80.10ド
ルまで大きく崩れた。その後は安値から戻して帳入値は80ドル台半ばだった。
 米国のブリンケン国務長官は3日、イスラエルのネタニヤフ首相と会談して、戦闘の
中断を要請したが、ネタニヤフ首相は「人質の解放が先」と拒否した。

レバノンのヒズボラ指導者のナスララ師は3日、戦争拡大を防ぐためにはイスラエル
によるガザへの攻撃を止めることが重要だと米国に警告した。

 10月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びは15万人(予想19万人)゜
にとどまり、前回値も29.7万人に下方修正。失業率は3.9%(予想3.8%)

 米ベーカー・フューズによると、米国内の稼働中の原油掘削装置(リグ)数は前週比
8基減の496基だった。

 改質ガソリン、ヒーティングオイルともに急反落。原油が再び崩れたことに追随安と
なった。
今日の材料
・米国の国務長官がイスラエル首相に会談して、戦闘の中断を要請したが、イスラエル
 は拒否。
・レバノンのヒズボラ指導者が戦争拡大を防ぐためにイスラエルによるガザへの攻撃を
 止めることが重要と米国に警告。
・米国内の稼働中の原油掘削装置(リグ)数は前週比8基減の496基=米ベーカー・
 フューズ。
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