【来週の注目材料】5会合振りの利上げ再開期待強まる=豪中銀金融政策会合

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【来週の注目材料】5会合振りの利上げ再開期待強まる=豪中銀金融政策会合

  日、米、英の金融政策会合、米雇用統計やISM、JOLTSなどの重要イベントが並んだ今週に対して、来週は米国の目立った指標発表予定がないなど、やや材料不足感がありま
す。ドル円は米国債・日本国債の利回り動向などをにらみつつ、先週一時151円70銭台まで上昇し、その後調整が入ったドル高円安の流れを見極める展開となりそうです。

 その他通貨では7日に開催されるオーストラリア準備銀行(豪中銀)金融政策会合が注目を集めています。
豪中銀は6月の会合で政策金利(OCR:オフィシャル・キャッシュ・レート)を現行の4.1%に引き上げた後、7月の会合以降4会合連続で据え置きを続けてきました。今回は5会合
振りとなる利上げが期待されており、OCRは4.35%になる見込みです。据え置きとなった7月以降の会合では、声明や議事要旨において、「委員会は利上げと
据え置きを検討した」などの表現で、追加利上げの可能性があることを示してきました。もっとも、全般に慎重な姿勢が目立っており、市場は6月の利上げで政策金利がピ
ークを迎えたという見方が広がっていました。

 9月に就任したミシェル・ブロック総裁にとって、総裁として初の会合(副総裁としては2022年から参加)となった前回10月3日の会合では、声明で利上げが想定以上に景気を減速させる可能性があるなどの指摘があり、ロウ前総裁からの慎重な姿勢が維持されました。

 こうした状況を受けて、前回会合直後は据え置き見通しが広がり、短期金利市場動向からみた利上げ確率は15%程度と、据え置き派が優勢となっていました。その後利上げ見通しは1.3%まで低下し、98.7%が据え置きと、短期金利市場は据え置きをほぼ完全に織り込む動きとなっていました。17日に公表された10月3日の会合の議事要旨で、インフレが目標を大幅に上回る状況が長く続く可能性が指摘されたことで、追加利上げ期待は少し高まりましたが、利上げ確率は20%から30%の間での推移が続いていました。10月19日の発表された9月の豪雇用統計の弱さもあり、利上げは厳しいという見方が一般的でした。

 状況が大きく変化したのは10月25日に発表された第3四半期消費者物価指数(CPI)が力強い伸びを示したことがきっかけです。豪CPIは前期比+1.2%、前年比+5.4%と市場予想の+1.1%、+5.3%を上回る伸びとなりました。中銀が重視しているとされるトリム平均も前期比+1.2%、前年比+5.2%と予想の+1.1%、+5.0%を上回る伸びとなりました。同時に発表された9月の月次CPIは前年比+5.6%と8月の+5.2%を上回る力強い伸びとなりました。この豪CPI発表を受けて、発表と同日の内に、豪州四大銀行の内の2行のアナリストが、従来の据え置き見通しを撤回し、利上げ見通しを示しました。その後ほとんどの専門家が利上げ見通しを示し、直前の専門家予想は利上げでほぼ一致しています。
短期金利市場動向はそこまでの動きにはなっていませんが、それでも一時60%程度が利上げ、直近でも5割を超える見通しが利上げとなっています。こうした動きが豪ドルを支える材料となっています

 予想通り豪中銀が利上げを実施した場合、専門家予想が利上げとなっていても、短期金利市場での織り込みが50%超に留まっていることもあり、豪ドル高ドル安の反応が見
込まれます。豪ドル円は先週円安が急激に進んだこともあって、ドル円やユーロ円などの状況次第という面が強いですが、利上げ自体は豪ドル買い材料。対円での豪ドル買い
がある程度抑えられた場合でも、下がると買いが出る流れが見込まれます。

 なお、据え置きとなった場合、短期金利市場で半分弱が見込んでいるとはいえ、第3四半期CPIの強さを受けて利上げ期待が広がっている分、反動で一気の豪ドル売りとな
る可能性があります。

MINKABU PRESS 山岡和雅

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