シカゴ大豆市況=期近から大幅下落、ブラジルの降雨を受け生育懸念が後退

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
              始 値   高 値   安 値    帳入値     前日比
   2024/01   1,326.50    1,328.75    1,309.50     1,312.50      -14.50
   2024/03   1,339.00    1,340.50    1,320.25     1,322.50      -17.50
   2024/05   1,349.75    1,351.00    1,331.50     1,333.00      -17.75
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高 (前々日比)
   先物        333,082        271,682         707,713  (- 6,257)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
=======================================
*米気象庁発表の6−10日予報(12月25日−12月29日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 大豆は期近から大幅下落。終値の前営業日比は17.75〜4.75セント安。期近
3限月の終値は17.50セント安の1322.50セント。
 乾燥が懸念されているブラジル中北部の大豆産地で年末まで降雨が降り続くとの予報
が売りを呼ぶ要因となった。なお、米農務省(USDA)は大口成約を発表したが、反
応は限られた。3月限はこの日の下落で前日の上げ幅を相殺したが、13日以降に下値
支持線としている1320セントを割り込むことはなかった。

 3月限は1339セントで取引を開始し、早々に1340.5セントの高値に達した
が、すぐに高値を下離れた。アジアから欧州にかけての時間帯は1330セント割れに
抵抗を見せたがシカゴの時間帯を迎えるとすぐに1320.25セントの安値まで軟
化。ただ1320セント割れには抵抗を見せてすぐに買い戻され1320セント台後半
まで浮上。後半にも同様の動きを見せて下落に対する抵抗を窺わせたが、次第に上値を
切り下げ、この日の安値圏での終了となった。
 米農務省(USDA)は仕向け地不明で23/24年度積13万2000トンの大豆
の大口成約を発表した。
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 一部でのまとまった雨量を伴う降雨を含め、広い範囲で散発的な降雨が発生。この数
週間は降雨が発生していなかったため、この雨による大豆及び穀物への影響はほとんど
ないもよう。
<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 19日に広い範囲で雨が降り始め、その後は年末にかけて雨が降り続く見通しとなっ
ている。着サヤ期を迎えている大豆にとって慈雨になっている。

<アルゼンチン北部のコルドバ州、サンタフェ州、ブエノスアイレス州北部>
 この数日は散発的な降雨が発生しているが、この雨は20日まで降り続く見込みで、
これにより土壌水分も確保されるだろう。週末には再び降雨が発生するが、1月も引き
続き適時の雨に恵まれる見込み。一部地域では降雨過剰となっているが、概ね良好な生
育状態を維持している。

<アルゼンチン南部のラパンパ州、ブエノスアイレス州南部>
 今週半ば及び週末に再び降雨となる見込み。1月も雨がちな天気が続く見通しとなっ
ている。この雨により一部で降雨過剰となっているが、ほとんどの地域では大豆、コー
ンの生育にとって良好な状態が続く見通し。
米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 21日と22日には低気圧の影響で降雨が発生する見込み。週末にはよりまとまった
雨量を伴う降雨が発生するだろう。25日のクリスマスにかけて一部地域では降雪とな
る可能性も出てきている。
 大豆製品は、大豆油は原油の堅調に追随高となったが、大豆粕は大豆の軟調が手掛か
りとなって売り優勢で運ばれた。前日に大きく上げ足を伸ばしただけに下げ幅も大き
く、大豆粕の期近1月限は9.60ドル安の403.2ドルで、3月鍵居は前日比9ド
ル安の392.4ドルと400ドルを割り込んで終了。
今日の材料
・ブラジル南部産地では広い範囲で散発的な降雨が発生。。
・ブラジル中部コーン及び大豆の産地では年末にかけて雨が降り続く見通し。
・アルゼンチンの南北産地では一部では土壌水分過多も良好な生育環境が続く。
・USDAは仕向け地不明で23/24年度積13万2000トンの大豆の大口成約を
 発表。
MINKABU PRESS

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。