貴金属は、金、銀が概ね売り優勢で寄り付く見通し。金はニューヨーク大幅続落を受 け、ドル建て現物価格が1990ドル台前半に軟化から下落。1ドル=150.60円 台の円安が下支え。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク大幅安を背 景にドル建て現物相場が870ドル台に下落から概ね売り優勢。銀は約定があれば、ニ ューヨーク銀の大幅安から下落。パラジウムは出来ずと予想。帳入値は下落か。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は28.87ドル安 の1992.44ドル、銀が68セント安の2208セント、プラチナが19.37ド ル安の872.18ドル、パラジウムは38.48ドル安の862.77ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=150.61/63円で、前営業日の 大引け時点から1.14円の円安。 先限の寄り付き目安は、金が9680円前後、銀は103円前後、プラチナは 4288円前後、パラジウムは4300円前後。 【NY金は米CPIが予想以上の上昇を嫌気】 金はきのうの海外市場では、1月の米消費者物価指数(CPI)が前年比3.1%の 上昇となり、事前予想の2.9%上昇を上回ったことから6月の米金利引き下げシナリ オが後退したことからドル高となり、金は売りを浴びた。期近4月限は2000ドルが 支持線となったが、ドル建て現物相場は2000ドル割れまで値を崩した。15日には 1月の米小売り売上高の発表がある。まだ波乱要因があるため、今日から明日にかけて は、ドル建て現物価格は2000ドルの節目が抵抗線になるとみる。 JPX金は夜間取引で売り優勢。ニューヨーク金の続落から売り優勢となり、先限は 今月6日以来の安値となる9638円まで下落。安値を離れ、9681円で夜間取引を 終えた。日中取引は9650円が支持線として意識されると予想。 【NYプラチナはドル高を背景にした金・銀安につれ安もよう】 プラチナはきのうの海外市場では、ドル高を背景にした金・銀の大幅安につれ安もよ う。期近4月限は、874.2ドルまで下落。今月9日の安値873.3ドルが支持線 となったが、戻りが鈍く、873.3ドル割れの不安を残して引けた。パラジウムが全 限月、一代安値を更新する下落となったことが不気味だ。 JPXプラチナは夜間取引を2月当限を除き売り優勢で引けた。先限は4278円ま で下落。4300円割れで引けた。日中取引も売り優勢で推移とみるが、4300円台 に戻して引けることができるかに注目したい。 <今日の予定> ◆ 中国 ◆ 【休日】--:-- 春節 ◆ ユーロ圏 ◆ 【経済】19:00 国内総生産 2023年10-12月期改定(EUROSTAT) 【経済】19:00 鉱工業生産 2023年12月(EUROSTAT) ◆ イギリス ◆ 【経済】16:00 消費者物価指数 2024年1月(国立統計局) 【経済】16:00 小売物価指数 2024年1月(国立統計局) 【経済】16:00 生産者物価指数 2024年1月(国立統計局) ◆ 南アフリカ ◆ 【経済】20:00 小売売上高 2023年12月(南アフリカ統計局) ◆ アメリカ ◆ 【経済】21:00 住宅ローン申請指数(MBA) 【工業】2/15 00:30 週間石油統計(EIA) MINKABU PRESS 森 成俊
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