シカゴコーン市況=総じて小幅続伸、USDA月例需給報告を消化

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2024/03    424.25      426.50      420.50      426.25      + 0.25
   2024/05    437.25      440.00      431.50      439.75      + 1.75
   2024/07    448.75      452.00      443.00      451.75      + 2.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       372,613        407,537        1,512,192 (-   81)
注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省発表の米国需給報告(3月8日発表:カッコ内は前月見通し)
2022/23年度
作付面積    :  8820万エーカー  (  8820万エーカー)
単  収    :     173.4Bu  (    173.4Bu)
期初在庫    : 13億7700万Bu  ( 13億7700万Bu)
生  産    :136億5100万Bu  (136億5100万Bu)
輸  入    :    3900万Bu  (    3900万Bu)
供給合計    :150億6600万Bu  (150億6600万Bu)
飼料用     : 54億8700万Bu  ( 54億8700万Bu)
食品・種・工業用: 65億5800万Bu  ( 65億5800万Bu)
内エタノール  : 51億7600万Bu  ( 51億7600万Bu)
輸  出    : 16億6100万Bu  ( 16億6100万Bu)
需要合計    :137億0600万Bu  (137億0600万Bu)
期末在庫    : 13億6000万Bu  ( 13億6000万Bu)
在庫/消費率  :     9.9%    (       9.9%)
2023/24年度
作付面積    :  9460万エーカー  (  9460万エーカー)
単  収    :     177.3Bu  (    177.3Bu)
期初在庫    : 13億6000万Bu  ( 13億6000万Bu)
生  産    :153億4200万Bu  (153億4200万Bu)
輸  入    :    2500万Bu  (    2500万Bu)
供給合計    :167億2700万Bu  (167億2700万Bu)
飼料用     : 56億7500万Bu  ( 56億7500万Bu)
食品・種・工業用: 67億8000万Bu  ( 67億8000万Bu)
内エタノール  : 53億7500万Bu  ( 53億7500万Bu)
輸  出    : 21億0000万Bu  ( 21億0000万Bu)
需要合計    :145億5500万Bu  (145億5500万Bu)
期末在庫    : 21億7200万Bu  ( 21億7200万Bu)
在庫/消費率  :      14.9%  (      14.9%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(3月14日−3月18日)
 コーンベルト西部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
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 コーンは総じて小幅続伸。終値の前営業日比は変わらず〜3.00セント高。中心限
月の5月限は1.75セント高の439.75セント。
 8日に米農務省(USDA)月例需給報告を無難に消化したことで、売り警戒から買
い戻す動きが広がった。小麦、大豆の堅調な足取りも買い支援要因となったが、需給緩
和見通しが意識されるなか上値は抑制され、小麦を含む3商品では最も伸び悩んだ。
 5月限は437.25セントで取引を開始した後は欧州の時間帯中盤まで模様眺めと
なり436.50〜438セントを中心とするレンジ内で高下。その後、軟化してシカ
ゴの時間帯を迎えると431.50セントの安値を付けた。ただその後はUSDA月例
需給報告を消化したことで売り警戒から買い戻す動きが活発化し引けにかけて上値を探
る足取りを展開。取引終了間近に440セントの高値に達し、高値圏を維持したまま取
引を終えた。
 米国の22/23年度および23/24年度の需給予測は全項目が前月と同量に据え
置かれた。
 23/24年度の世界生産量予測は、南アフリカの130万トン引き下げ、ウクライ
ナの100万トン引き下げ、ロシアの40万トン引き下げ、など南半球及び黒海沿岸地
域の主要生産国の生産見通しが引き下げられた結果、前月の12億3257万トンから
12億3024万トンに下方修正された。
 23/24年度のブラジルのコーン生産量予測は前月の1億2400万トンに据え置
かれた。一方のアルゼンチンの生産量予測は前月の5500万トンから5600万トン
に上方修正された。
 また、23/24年度の中国の生産量予測は前月の2億8884万トンに据え置かれ
た。
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル産地>
 産地中部では降雨が発生しているが、来週にかけて引き続き広い範囲で発芽中のサフ
リーニャコーンにとっての慈雨が続くだろう。一方の産地南部でも活発な低気圧の影響
で降雨が発生。この数日は引き続き雨がちな天気となり、土壌水分が回復する見通しと
なっている。産地北部、南部共に作付済みのサフリーニャコーンに良好な生育環境が続
いている。

<アルゼンチン産地>
 複数の前線が到来するなか、全国的に降雨が発生しているが、この雨は来週まで続く
だろう。雨量は北部中心にまとまった量になるもよう。この雨はほとんどの地域にとっ
て慈雨なるが、一部では降雨過剰となる可能性もある。全体的な生育環境はコーン、大
豆にとって引き続き良好。
 シカゴ小麦は軒並み上昇。期近は反発。米農務省(USDA)月例需給報告で米国の
需給見通しは需要予測の引き下げにより期末在庫率は引き上げられたが、これで材料織
り込みとなったうえ、今週の下落で売り警戒感が強まっていたことから買い戻す動きが
活発化した。米国の弱気な雇用統計を受けたドル売りの動きも上昇を後押しした。中心
限月の期近5月限は前日比9.25セント高の537.75セントで終了。
 米農務省(USDA)月例需給報告では23/24年度の米小麦生産量予測は18億
1200万Bu、総供給量予測は前月時点の25億2700万Buに据え置かれた。一
方、国内需要が引き下げられた結果、期末在庫量予測は前月の6億5800万Buから
6億7300万Buに引き上げられた。
 一方、23/24年度の米国外の生産量予測についてはオーストラリアが前月時点の
2550万トンから2600万トンに引き上げられたが、カナダは3195万トンで前
月と同量に据え置かれた。また、黒海沿岸地域ではロシアが前月予測の9100万トン
から9150万トンに上方修正されたがウクライナの生産予測は2340万に据え置か
れた。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)
 発達した低気圧の影響で8日にかけて広い範囲で散発的な降雨または雷雨が発生。ハ
イプレーンズを中心に一部では降雪となった。この数日は少雨傾向となるが、来週半ば
から後半にかけて新たな前線が到来して降雨が発生する見込み。これらの降雨を受けて
土壌水分が回復するなど小麦の生育環境が改善されるもよう。
今日の材料
・ブラジル産地中部では雨がちな天気が続く。
・ブラジル産地南部ではサフリーニャコーンにとっての慈雨が続く。
・アルゼンチン産地では来週前雨がちな天気に。
・米プレーンズでは降雨となり小麦の生育環境は改善へ。
・22/23年度、23/24年度の需給予測は全項目が前月と同量に据え置き。
・23/24年度は南アフリカが130万トン、ウクライナが100万トン、ロシア
 が40万トン、など南半球及び黒海沿岸地域の主要生産国の生産見通しが引き下げ
 られる。
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