シカゴ大豆市況=期近3限月が小幅続落、弱気なUSDA報告が重石に

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値    帳入値     前日比
   2024/05   1,191.75    1,199.50    1,177.00     1,191.50      - 1.00
   2024/07   1,205.50    1,213.00    1,191.00     1,205.25      - 1.25
   2024/08   1,204.00    1,210.50    1,189.00     1,203.75      - 1.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高 (前々日比)
   先物        328,431        211,891         802,291   (-  1,245)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(3月21日までの週)
 大 豆:38万3800トン(事前予想レンジ:40万〜90万トン)
 大豆粕:12万8500トン(事前予想レンジ:10万〜40万トン)
 大豆油:   6000トン(事前予想レンジ:5000〜8000トン)
*米農務省発表の作付意向面積
 大豆:8651万エーカー(事前予想:8630.9万エーカー)
*米農務省発表の穀物四半期在庫(3月1日現在)
 大豆:18億4507万9000Bu(事前予想:18億3200万Bu)
*米気象庁発表の6−10日予報(4月3日−4月7日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年を下回る。
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 大豆は期近3限月が小幅続落、他は反発。終値の前営業日比は1.25セント安〜
10.25セント高。中心限月の5月限は1.00セント安の1191.50セント。
 作付意向面積や四半期在庫報告が共に前年および事前予想を上回る弱気な内容だった
ことが期近限月の上値を圧迫した。ただ、これで材料を織り込んだことやコーンの堅調
な足取りを映した買いが見られたため新穀限月となる24年9月4番限以降は反発に転
じた。
 5月限は1191.75セントで取引を開始した後に1194.50セントまで浮上
したところで売られた。ただ、米農務省(USDA)四半期在庫報告及び作付意向面積
待ちのなか1187セントを下値支持線とするもちあいが続いた。シカゴの時間帯を迎
えると弱気なUSDA週間純輸出成約高を受けて1180セント台前半まで値を落とし
ながらももちあっていたが、USDA四半期在庫報告や作付意向面積の弱気な内容を受
けて更に値を落とし、一時は1177セントを記録。これで弱材料織り込み感が強まっ
て急速に値位置を切り上げ1199.50セントの高値に到達しプラスサイドに達した
が、買い一巡感が強まると値位置を落として反落に転じ、僅かな下げ幅ながらマイナス
サイドで引けを迎えた。
 米農務省(USDA)が発表した3月21日までの大豆週間純輸出成約高は前週の
49万4000トンを下回る38万3800トンだった。今年度の累計純輸出成約高は
4035万4900トンで前年度同期の4976万0900トンを約19%下回ってい
る。
 米農務省(USDA)発表の24/25年度の大豆作付意向面積は前年度の作付面積
8360万エーカー、事前予測の平均8630万9000エーカーを共に上回る
8651万エーカーだった。
 3月1日時点の米大豆四半期在庫は、前年同期の16億8663万2000Bu、事
前予想の18億3200万Buを共に上回る18億4507万9000Buだった。
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル産地>
 ブラジル産地では23日以降、前線が停滞している中部産地では降雨が続いており
サフリーニャコーンの生育に適した状態が続いている。この雨は限られていた中層土の
土壌水分の回復を促している。ただ南部ではこの数日は降雨の発生は無く土壌水分の乾
燥が懸念される。今後もこれまで蓄えた土壌水分の消費が続けばサフリーニャコーンの
生育に対する悪影響に対する警戒感が強まりそう。なお、来週初めには低気圧が到来
し、散発的な降雨が発生すると予想される。

<アルゼンチン産地>
 産地南部では今週半ばに降雨が発生したが、それ以外の地域では降雨の発生は無かっ
たうえ、今週は週末まで降雨が発生する可能性は低く、コーンや大豆の生育への影響が
警戒される。一方、一部の土壌水分が過剰となった地域では、降雨のない間に土壌水分
の乾燥が進み、適度な状態に近づくもよう。3月末には散発的な降雨が発生するが、こ
れを皮切りに雨がちな天気が続くことになりそうだ。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 寒気が滞在するなか一部では氷点下まで気温が低下した影響で一部の小麦にダメージ
が発生するリスクが高まっていたが、28日の気温上昇で状況は好転する見込み。週末
から来週序盤にかけて慈雨が続くもよう。南西部でも見通し不透明感が残るが、来週に
は慈雨が期待される。
 大豆製品は、大豆粕は大豆の軟調な足取りに追随した。一方の大豆油は堅調。強気な
NY原油の足取りが買い支援要因となったうえ、大豆粕とのストラドルに絡んだと見ら
れる買いを受けて浮上した。大豆粕の期近5月限は前日比1.30ドル安の337.
70ドルで終了。
今日の材料
・ブラジル産地では中部は適時の雨に恵まれるが、南部は少雨傾向が続く。
・アルゼンチン産地では週末まで少雨傾向続くが3月末以降は雨がちな天気に。
・米小麦産地では寒気の影響で一部小麦に被害発生リスクが高まる。
・3月21日までの大豆週間純輸出成約高は前週の49万4000トンを下回る
 38万3900トン。
・米24/25年度の大豆作付意向面積は前年度の作付面積8360万エーカー、
 事前予測の平均8630万9000エーカーを共に上回る8651万エーカー。
・3月1日時点の米大豆四半期在庫は、前年同期の16億8663万2000Bu、
 事前予想の18億3200万Buを共に上回る18億4507万9000Bu。
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