シカゴコーン市況=概ね続伸、週間純輸出成約高の底堅さを受け買い優勢に

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2024/05    432.25      436.00      429.75      435.25      + 3.50
   2024/07    445.50      448.25      442.50      447.50      + 2.50
   2024/09    457.00      459.00      454.25      458.25      + 1.75
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       321,754        388,258        1,606,963 (- 13,608)
注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(3月28日までの週)
 コーン:95万9400トン(事前予想レンジ:50万〜120万トン)
 小 麦:27万8100トン(事前予想レンジ:15万〜 50万トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(4月10日−4月14日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年を下回る〜平年並。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 コーンは概ね続伸。終値の前営業日比は0.25〜3.50セント高。中心限月の
5月限は3.50セント高の435.25セント。

 米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高は100万トンを割り込んだものの、
事前予想の範囲を維持したうえ、米産地の寒波に対する警戒感から小麦が堅調となった
ことが強気材料となった。
 5月限は432.25セントで取引を開始。アジアから欧州の時間にかけて432.
25セントを支持線とする底堅さを見せたが、欧州の時間帯終盤に432.25セント
を割り込んだことで転売が誘発されるなか更に値を落とし、429.75セントの安値
を記録。小麦期近5月限が一時562セント台に上昇したことから買い戻された後は
432.25〜434.75セントのレンジで高下したが、終盤にこのレンジを突破し
たことでジリ高となり、引け間際に436セントの高値に到達。高値から大きく崩れる
ことなく引けを迎えた。
 米農務省(USDA)発表の3月28日までのコーン週間純輸出成約高は前週の
133万2900トンを下回る95万9400トンで100万トンを割り込んだ。今年
度の累計純輸出成約高は4385万1200トンで前年同期の3721万1700トン
を約18%上回っている。
 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは、低めの気温のなか曇天が広がり風が続いている。ミシシッピ河
以東の4日の最高気温は4〜10℃程度にとどまる見通しで、小雨または雪交じりの雨
となる見込み。気温が低下し、天気が崩れていることで、作付準備を含めた農作業の
ペースが鈍化する見込み。
 現在五大湖周辺南部に到来している低気圧は、今後東部に移動し5日には大西洋沿岸
北部に達する見込み。激しい雷雨の可能性は低下したが、五大湖周辺地域では雪交じり
の散発的な降雨が見込まれる。また、ミシシッピバレー以東では強風となるもよう。
 4月9〜13日にかけて気温は概ね平年並〜平年を上回るだろう。
 シカゴ小麦は小幅まちまち。米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高は大幅増
となった前週から減少に転じたことが重石となる一方、黒海地域の情勢不安や米産地の
寒波による被害に対する警戒感が買い支え要因となった。中心限月の期近5月限は一時
は562.50セントの高値を付ける場面があったが、上げ幅を削り、前日比0.25
セント高の556.25セントで終了。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 氷雨となっているモンタナ州北部から中部以外のプレーンズではモンタナ州東部を中
心に暖かな気温となっているほか、降雨は発生していない。モンタナ州東部の4日の最
高気温は23〜24℃に達する見込み。3月31日時点でのモンタナ州全域で休眠打破
に至っている冬小麦の比率は5年間平均の16%を大幅に上回る42%に達している。
一方、テキサス州では4日の最高気温は26℃前後に達しているが、同州の冬小麦の
3月31日時点の出穂率は20%に達している。
 米南部産地ではフロリダ州南部の雨は止んでいるが、オハイオリバー南部および
ケンタッキー州では少雨または雪交じりの降雨が発生。ほとんどの地域で気温が低下す
るなか風に見舞われており、4日の最高気温は15℃以下に留まる見通し。一方、メキ
シコ湾岸西部では暖かな気温となり夏穀物の作付作業が活発化するだろう。
 今後はプレーンズでの気温は上昇する見通しだが、同時にモンタナ州からネブラスカ
州にかけての地域ではまとまった雨量を伴う降雨が見込まれる。対照的にハイプレーン
ズ南部および大西洋沿岸南部では少雨傾向になるだろう。
 今後は6日にプレーンズで降雨となるほか、4月7〜11日にかけての気温はプレー
ンズで平年並〜平年を上回る見通し。また、プレーンズのこの間の雨量も平年を上回る
だろう。
今日の材料
・コーンベルトでは、低温が続き曇天の中、風に見舞われる。
・天候の崩れによりコーンベルトでの作付準備を含めた農作業のペースは鈍化。
・米プレーンズ中部〜北部ではモンタナ州北部および中部以外で気温が上昇。
・プレーンズ全域のこの数日の気温は低めの状態ながら生育ペースは概ね平年を
 上回る。
・3月28日までのコーン週間純輸出成約高は前週の133万2900トンを下回る
 95万9400トンで100万トンを割り込む。
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