[今日の視点]貴金属=反落、NY安を引き継ぐ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、反落して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク安を受けて売り優勢とな
ろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク安を受けて軟調となろ
う。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は36.84ドル安
の2379.50ドル、銀が108セント安の3072セント、プラチナが13.30
ドル安の1038.12ドル、パラジウムは28.60ドル安の993.31ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=156.72/74円で、前営業日の
大引け時点から0.36円の円安。
 先限の寄り付き目安は、金が1万2015円前後、銀は158.0円前後、プラチナ
は5220円前後、パラジウムは5100円前後。
【NY金はインフレ高止まりの見方が圧迫】
 金はきのうの海外市場では、米中古住宅販売戸数が価格上昇などを背景に予想外に減
少したことや、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、ディスインフレには予
想よりも時間がかかるとの見方が示されたことを受けて売り優勢となった。
 金は米中古住宅販売戸数が価格上昇などを背景に予想外に減少したことや、米連邦公
開市場委員会(FOMC)議事要旨で、ディスインフレには予想よりも時間がかかると
の見方が示されたことが圧迫要因になった。4月の米中古住宅販売戸数は前月比1.9
%減の414万戸だった。市場予想の421万戸を下回った。住宅ローン金利と住宅価
格の上昇が需要を圧迫し、予想に反して減り、2カ月連続での減少となった。CMEの
フェドウォッチでは、米連邦準備理事会(FRB)の利下げは9月以降、年1回の確率
が上昇した。
 パレスチナ自治区ガザ最南部のラファでは21日夜から22日未明にかけ、イスラエ
ル軍が激しい爆撃を実施し、同軍の戦車がラファ中心部の地区の端まで進んだ。アメリ
カのサリバン大統領補佐官は、イスラエルから民間人の犠牲を抑えることに配慮した新
たなガザ南部ラファでの軍事作戦の説明を受けたことを明らかにした。一方、アイルラ
ンド、スペイン、ノルウェーは、パレスチナを28日付で国家として承認すると発表し
た。

 銀はきのうの海外市場では、ドル高や金軟調を受けて売り優勢となった。
【プラチナはドル高や金軟調が圧迫】
 プラチナはきのうの海外市場では、ドル高や金軟調を受けて売り優勢となった。
 プラチナはドル高や金軟調を受けて売り優勢となった。米中古住宅販売戸数が予想外
に減少したことを受けて金が軟調となった。価格上昇などが背景にある。また米連邦公
開市場委員会(FOMC)議事要旨で、ディスインフレには予想よりも時間がかかると
の見方が示されると、ドル高に振れた。
 フランスのルメール経済・財務相は、主要7カ国(G7)は電気自動車(EV)用バ
ッテリーなど主要産業における中国の過剰生産能力に対抗するため、団結する必要があ
ると述べた。これまで米国はEV、半導体、医療用製品など中国からの輸入品に対する
関税を大幅に引き上げると発表しており、西側諸国と中国の対立の行方を確認したい。
<今日の予定>
・ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2024年5月速報(Markit)
・ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2024年5月速報(Markit)
・米新規失業保険申請件数(労働省)
・米新築住宅販売 2024年4月(商務省)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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