シカゴ大豆市況=揃って続落、米産地の天候リスク後退やドル高傾向から

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2024/07   1,161.50    1,169.50    1,150.75    1,152.25     -10.50
  2024/09   1,107.00    1,111.50    1,099.75    1,103.00     - 4.25
  2024/11   1,106.75    1,111.00    1,101.00    1,104.75     - 2.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物        276,956       280,032         752,296  (-  5,887)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(6月20日までの週)
 大 豆:38万4700トン(事前予想レンジ:40万〜90万トン)
 大豆粕:24万3700トン(事前予想レンジ:10万〜40万トン)
 大豆油:−1万0300トン(事前予想レンジ:5000〜8000トン)
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*米気象庁発表の6−10日予報(7月3日−7月7日)
 コーンベルト西部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 大豆は揃って続落。終値の前日比は10.50〜2.00セント安。期近11月限は
前日比2.25セント安の1104.75セント。
 前日に続き寒冷前線到来を受けた米産地の気温低下、適宜の降雨など生育に適した天
候を受けた天候リスクの後退から売り優勢となった。また、米農務省(USDA)週間
純輸出成約高が依然として低迷するなかでのドル高傾向を受けた米輸出不安、USDA
四半期在庫報告、作付面積報告を控えた玉整理の動きも下押し要因となった。
 11月限は1106.75セントで取引を開始。その後は1104.50セントを下
値支持線とするもちあいとなるなかで1111セントの高値を付けたがシカゴの時間帯
に軟化し一時は1101セントまで下落。売り修正から買い戻されながらも戻り待ちの
売りを受けて値を落とし、この日の安値圏で取引を終えた。

 米農務省(USDA)が発表した6月20日までの大豆週間純輸出成約高は38万
4700トンで前週の64万0500トンを下回った。今年度の累計純輸出成約高は
4456万0400トンで前年度同期の5233万3900トンを約15%下回ってい
る。
 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは、ここ最近の熱波の後に寒冷前線が到来し気温が低下。一方、これ
まで降雨が続き土壌水分が過剰となっていたコーンベルト北西部では降雨の発生はなく
生育に望ましい天気となっている。その一方でオハイオバレーでのこの24時間の雨量
は干ばつの緩和を促している。

 現在、強い寒冷前線が東部地域を通過しており、これによりここ最近の熱波が終了す
ると同時に、大西洋沿岸中部や南東部で必要とされている降雨をもたらしている。一
方、カナダとの国境付近に広がる低気圧は寒冷前線と影響し合っている影響で、28日
にはプレーンズで、中西部では29日に広い範囲で降雨または局地的な雷雨が発生する
だろう。これによりコーンベルト西部では50ミリ程度の雨量を伴う降雨が見込まれる
が、これは同地にとっては好ましくない状況となる。6〜10日間予報に関しては
7月2〜6日にかけてプレーンズ全域、及び中西部では気温が平年を上回るだろう。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは広い範囲で散発的な雨または雷雨が発生。一方の気温は平年を上回っ
ている。プレーンズ北部では土壌水分の乾燥が進んでいるが、プレーンズ南部では局地
的な降雨が発生し乾燥が和らいでいる。
 米国南部ではメキシコ湾岸地域で局地的な降雨が発生。また南東部の内陸部では寒冷
前線の影響で降雨が発生している。ヴァージニア州からフロリダ州北部ではここ最近の
熱波の影響で急速に土壌水分の乾燥が進んでいるが、その一方でメキシコ湾岸西部では
晴天のもと、農作業が進行中。

 大豆製品は、大豆油は期近は堅調ながら期中以降は下落。大豆粕は総じて堅調。共に
玉整理基調のなかでの高下となり、大豆油は大豆市場の軟調が重石となった。大豆粕
12月限の終値は前日比0.10ドル高の338.5ドル。
今日の材料
・コーンベルトではここ最近の熱波の後に寒冷前線が到来し気温が低下。
・これまで降雨が続き土壌水分が過剰となっていたコーンベルト北西部では降雨の
 発生はなく生育に望ましい天気に。
・中西部では29日に広い範囲で降雨または局地的な雷雨が発生する見通し。
・6月20日までの大豆週間純輸出成約高は38万4700トンで前週の64万
 0500トンを下回る。
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