経済統計解説=米NFPは増加も、米賃金上昇率は鈍化

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 6月の米雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)は前月比20.6万人増となった
ものの、5月分や4月分は下方修正された。4月は前月比10.8万人増まで引き下げ
られた。また、平均時給は前年比+3.9%まで減速し、2021年6月以来の低い伸
びとなった。雇用環境が引き続き緩んでいる可能性が高い。
 6月のカナダ雇用統計で失業率は6.4%まで上昇し、2022年1月以来の高水準
となった。雇用者数は前月比1400人減となりつつも、穏やかな拡大傾向を維持して
いるが、労働参加率の増加が失業率を押し上げている。物価高や金利高による支出増を
賄うため、就業を希望する人々が増加しているものの、職を得られていない。雇用拡大
が止まると、雇用環境の悪化が鮮明になりそうだ。
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