貴金属4品週間見通し=NY金は安全資産需要に支えられる、雇用統計に注目

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
<金>
 NY金12月限は9月を迎えてから軟調な足取りを演じ、3日、4日と2500ドル
近く値を落とす場面が見られたが、5日に切り返して2550ドルに迫る動きを見せて
いる。
 米公開市場委員会(FOMC)の開催を控えるなか、今回のFOMCでの利下げ着手
は確実視される一方、これまで想定されていた以上に米雇用情勢は弱気な可能性がある
との見方が広がる中、利下げに伴う米景気後退に対する警戒感が強まっている。
 特に厳しい内容となった7月雇用統計の後、3月時点での雇用者数の大幅下方修正が
行われたことが米雇用情勢に対する警戒感を高めているが、 8月ADP全米雇用報告
で民間部門雇用者数が9万9000人増と3年半ぶりに低い伸びが示されたことがより
いっそう懸念を深めている。
 6日に米労働省が発表する8月雇用統計でも厳しい内容が続くようであれば米景気後
退に対する警戒感が高まり、リスク回避の動きが活発化することが予想される。
 このリスク回避の動きはNY金市場でも見られる可能性があるが、安全資産としての
金の役割が意識されそう。
 SPDRの金ETF残高は緩やかながら増加傾向を継続しており安全資産として金を
求める動きが広がっている様子を示している。
 一方、雇用統計の内容が弱気でなかった場合には、年内の大幅利下げ観測が強まり、
これも金市場においての下支え要因となると見られる。
 雇用統計の内容が強気でも弱気でも逃避買い需要や利下げ着手観測を手掛かりにした
買いが見られると予想され、高値圏での往来が基本路線として想定される。ただ、リス
ク回避の動きが活発化した場合には2500ドル台を維持できるかどうかがポイントに
なってきそうだ。
<銀>
 NY銀12月限は金に追随する足取りとなっているが、8月下旬から大幅下落し
2800セント台一桁まで値を落とした反動から5日には2900セント台まで一気に
浮上している。
 ただ、米中の景気後退が懸念されるなど、工業用として消費される銀にとっては買い
支援要因は金の底堅い足取りにかかっているのが現状。安全資産としての役割に乏しい
こともあり、2900セントを大きく上回る水準に達する勢いは乏しいと見られる。
<白金>
 NY白金10月限は9月4日に902ドルまで値を落とした後、5日には反発に転じ
ているが、安値圏にとどまっており上値の重さを感じさせる足取りとなっている。
 米中景気不安が高まり電気自動車用としての需要後退が警戒されることが重石となっ
ている。買い支援要因に乏しい状況だけに950ドルを上値抵抗線にしての安もみ継続
となる可能性が高い。
<パラジウム>
 NYパラジウム12月限は950ドル前後での高下が続いている。独自の要因に乏し
いなか、白金との比価を手掛かりにしての往来継続が見込まれる。8月上旬の安値から
回復した後だけに900ドルが目先の下値支持線か。
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