米大幅利下げでリスク選好の動き広がる、英中銀は金利据え置きでポンド買いに=ロンドン為替概況 ロンドン市場では、円安とドル安の動きが広がっている。東京市場では円安から円高に振れる激しい振幅にがみられたが、ロンドン時間に入ると欧州株や米株先物・時間外取引の上昇とともに、ドル円やクロス円が買われ、ドルストレートはドル安に傾いている。前日の米FOMCでの50bpの大幅利下げに素直に反応している。また、この日の英金融政策委員会(MPC)では大方の予想通り政策金利が5.00%に据え置かれた。8対1での据え置き決定で、ディングラ委員のみが25bp利下げを主張した。声明では「あまりに速く、または過度に利下げしないことが重要」としており、米国などと比較すると慎重な利下げ姿勢が示された。発表後にポンドは一段と買われている。ドル円は142円付近から143円台へ、ユーロ円は158円台から160円近くへ、ポンド円は188円台から190円台へと上昇。ユーロドルは1.11台前半から後半へ、ポンドドルは1.32台前半から一時1.33台乗せまで買われている。 ドル円は143円付近での取引。東京市場で142円台割れから144円手前水準まで激しく振幅したあと、ロンドン時間には142円台前半から143円台乗せへと買われている。前日の米FOMCでの大幅利下げを好感して欧州株や米株先物・時間外取引が買われており、リスク選好的な動きとなっている。 ユーロドルは1.11台後半での取引。東京市場で一時1.1069近辺まで下押しされる場面があったが、その後は買いが継続。ロンドン序盤には1.1179近辺まで高値を伸ばした。ユーロ円は東京市場で158円台割れから159円台半ばにかけて振幅したあと、ロンドン時間には158円台前半から160円一歩手前まで買われている。対ポンドではユーロは売られている。ECB当局者発言は多かったが、利下げペースについての見解はさまざまに分かれていた。独連銀月報では、ドイツ経済はマイルドなリセッションに入っていると指摘された。 ポンドドルは1.33付近での取引。東京市場で一時1.3154近辺まで下押しされたあとは、買いの流れが継続。英中銀の政策金利据え置き直後には1.3314近辺まで買われた。ポンド円は東京市場で187.44近辺を安値に189.50手前水準までのレンジで上下動。その後ロンドン時間には188円台前半から190円台乗せまで一方通行で買われている。ユーロポンドは0.8410-20での揉み合いから下放れて、安値を0.8392近辺に広げた。全般にポンド買いが優勢になっている。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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