シカゴ大豆市況=揃って続落、大口成約もリスク回避やブラジルの降雨が相殺

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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               始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2025/01     991.00      998.75      976.25      977.75      -12.75
   2025/03     999.75    1,006.25      983.75      985.25      -14.00
   2025/05   1,014.00    1,019.00      997.00      998.75      -13.75
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物        269,618        191,027         903,65  (+ 1,112)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(11月14日までの週)
 大 豆:186万0600トン(事前予想レンジ:100万〜220万トン)
 大豆粕: 27万5600トン(事前予想レンジ: 15万〜 65万トン)
 大豆油:  2万1900トン(事前予想レンジ:   0〜  2万トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(11月27日−12月1日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る。雨量は平年を上回る。
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 大豆は揃って続落。
 米農務省(USDA)は大口成約を発表したものの反応は限られた。ウクライナ情勢
の緊迫化を受けたリスク回避の動きや前年度を上回る生産量が予想されるブラジルの生
育環境改善が重石となった。この日、1月限は今年8月19日以来の水準まで下落。安
値からは下げ幅を縮小したが安値圏で終了するなど弱気ムードを払しょくできなかっ
た。

 1月限は991セントで取引を開始。アジアの時間帯は990セント台前半でもちあ
っていたが、欧州の時間帯に強含み998.75セントの高値まで浮上した。ただ、シ
カゴの時間帯を迎えると軟化に転じて終盤にかけて下値を探る足取りを展開。終盤に
976.25セントの安値に達したところで買い戻されたが、戻り待ちの売りに上値を
抑制されて低迷したまま引けを迎えた。
 米農務省(USDA)が発表した11月14日までの大豆週間純輸出成約高は186
万0600トンで前週の155万5400トンを上回った。今年度の累計純輸出成約
高は3158万4300トンで、前年度同期の2898万6900トンを約9%上回っ
ている。

 USDAは全て24/25年度積みで中国向けの大豆19万8000トン、仕向け地
不明の大豆13万5000トン、メキシコ向け大豆粕13万3000トンの大口成約を
発表した。
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 このところ少雨傾向となっており、土壌水分が減少している可能性がある。しかし来
週前半には、次の低気圧により広範囲にまとまった降雨が発生する見込み。したがっ
て、生育環境はおおむね良好だ。
<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 降雨が続き、大豆の生育を促している。

<アルゼンチン産地>
 このところ低気圧の発生の頻度が落ちており、散発的な降雨にとどまっている。今週
末から来週前半にも次の低気圧が発生するが、一部地域では降雨はないだろう。生育環
境はおおむね良好だが、土壌水分が減少して作柄悪化しているところもある。ラニーニ
ャの発生で、今後高温乾燥懸念が浮上する可能性もある。

*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)

 プレーンズでは、中部や南部で先週の豪雨で土壌水分が改善しており、冬穀物に恵み
となった。現在降雨がなく高めの気温となっているが、次の低気圧の発生が見込まれて
いる。
 米国南部では、大西洋岸中部で残っている降雨は徐々に止むだろう。他の地域では降
雨なく、夏作物の収穫や冬小麦の作付けが進展している。

 大豆製品は大豆粕、大豆油はともに大豆の軟調に追随安。大豆粕は大口成約が発表さ
れたにもかかわらず、市場の反応は薄かった。
 大豆粕12月限は前日比1.70ドル安の287.70ドル。
今日の材料
・ブラジル産地は雨勝ちの天気で良好な生育環境。
・アルゼンチン産地もおおむね生育は良好。
・USDA発表の11月14日までの大豆週間純輸出成約高は186万0600トンで
 前週の155万5400トンを上回る。
・USDAは全て24/25年度積みで中国向けの大豆19万8000トン、仕向け地
 不明の大豆13万5000トン、メキシコ向け大豆粕13万3000トンの大口成約
 を発表。
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