ダウ平均は小動き 次の手掛かりを探し アルファベットが上昇=米国株序盤

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
NY株式10日(NY時間13:40)(日本時間03:40)
ダウ平均   44419.08(+17.15 +0.04%)
ナスダック   19763.08(+26.39 +0.13%)
CME日経平均先物 39625(大証終比:+225 +0.57%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均、ナスダックとも横ばい。アルファベット<GOOG>の上昇がナスダックを下支えしているものの、半導体関連などの下げが相殺している。アルファベットについては、傘下のグーグルの量子コンピューターが、スーパーコンピューターなら約10の25乗年かかる計算を僅か5分で完了することができると述べたことが材料視されている。

 ここにきて米株式市場は、トランプトレードやクリスマスラリーを期待した買いも落ち着き、次の手掛かりを探っている状況。米株式市場は2019年以来の最高の年で終えようとしているが、ここ数週間の高値更新を経て上昇ペースは鈍化している。

 目先の注目としては来週のFOMCだが、それを占う上で、明日の米消費者物価指数(CPI)が0.25%ポイントの利下げを裏付けるか注目している。市場は前回よりは若干高めの数字を予想しているが、これが上振れるようであれば、利下げは見送られる可能性も浮上するという。ただ、可能性としては薄いとも見ているようだ。

 エコノミストからは、「市場は年末に向けて勢いを失っているようで、参加者は何らかの新たなきっかけを待っている。今後のインフレ指標は、比較的堅調な米雇用統計でも、さらなる利下げ期待を裏切ることはない」と指摘も出ていた。短期金融市場では、追加利下げの可能性を85%程度で見込んでいる状況。

 オラクル<ORCL>が決算を受け下落。クラウド事業の売上高が予想に若干届かなかったことが嫌気されている模様。同社株はクラウド事業への期待から過去最高値を更新していたが、今回の結果は投資家を落胆させたようだ。

 データベースのプラットフォームを手掛けるモンゴDB<MDB>が好決算を発表も大幅安。COO兼CFOを務めていたゴードン氏の退任が発表されたことが嫌気されている模様。

 高級住宅建設のトール・ブラザーズ<TOL>が決算を受け下落。ガイダンスで第1四半期の引き渡し戸数や住宅粗利益率が予想を下回ったことが嫌気されている模様。

 エネルギー貯蔵技術のフルエンス・エナジー<FLNC>が下落。総額3億ドル規模の2030年満期の転換社債を私募で発行する計画が伝わった。

 イーベイ<EBAY>が下落。アナリストが投資判断を「売り」に引き下げ、目標株価も従来の60ドルから52ドルに引き下げた。マーケットプレイスの収益性で苦戦していると指摘している。

 ボーイング<BA>が続伸。10月に上値を抑えられた160ドルの水準を突破してきている。本日は737MAX型機の生産を再開した発表した。

 ウォルグリーン<WBA>が大幅高。投資会社のシカモア・パートナーズへの身売りで交渉中だと伝わった。身売りが実現した場合、非公開化されるとも伝えている。

オラクル<ORCL> 175.75(-14.70 -7.72%)
モンゴDB<MDB> 297.16(-52.97 -15.13%)
トール・ブラザーズ<TOL> 147.09(-9.38 -5.99%)
フルエンス・エナジー<FLNC> 16.98(-1.55 -8.34%)
イーベイ<EBAY> 63.09(-2.05 -3.15%)
ボーイング<BA> 164.36(+7.32 +4.66%)
ウォルグリーン<WBA> 10.68(+1.83 +20.68%)

アップル<AAPL> 247.59(+0.84 +0.34%)
マイクロソフト<MSFT> 445.61(-0.42 -0.09%)
アマゾン<AMZN> 226.64(+0.55 +0.24%)
アルファベットC<GOOG> 186.09(+8.99 +5.08%)
テスラ<TSLA> 407.82(+18.03 +4.62%)
メタ<META> 618.73(+5.16 +0.84%)
AMD<AMD> 128.24(-2.63 -2.01%)
エヌビディア<NVDA> 136.36(-2.45 -1.77%)
イーライリリー<LLY> 802.29(-1.30 -0.16%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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