CFTC大口投機資金動向(1/14時点):金・原油買いが拡大

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【概略】
 米商品先物取引委員会(CFTC)建玉明細報告によると、主要市場における1月
14日時点の大口投機家の売り越しは368万7649枚となり、前週の367万
9713枚から拡大した。取組高合計は4537万1727枚となり、前週から71万
0061枚(1.6%)増加した。
 項目別では証券市場(株式、債券、為替)の取組高は、株式合計が0.6%減、債券
合計が1.6%増、為替合計が1.0%増となった。商品市場の取組高は、穀物合計が
5.0%増、エネルギー合計は0.3%減、金属合計は3.0%増となった。
 項目ごとに大口投機家の動向を見ると、証券市場では、株式で買い戻しが手じまい売
りを上回って売り越しを縮小、債券で手じまい売り、新規売りが出て売り越しを拡大を
拡大した。為替は手じまい売り、新規売りが出て売り越し(ドル買い)を拡大した。

【現在の市場テーマと大口投機家の動向】
 前週は、インフレの落ち着きが示され、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待が
高まった。20日にトランプ米大統領の就任式、23〜24日に日銀金融政策決定会合
がある。
 シカゴ為替市場の大口投機家は日本円が2万9411枚売り越し(前週2万0189
枚売り越し)、ユーロは6万0397枚売り越し(同6万4124枚売り越し)、英ポ
ンドは438枚買い越し(同1万4506枚買い越し)となった。ユーロは買い戻しが
手じまい売りを上回って売り越しを縮小した。

 商品市場では、原油が次期米政権に対する懸念を受けて昨年7月以来の高値
80.77ドルを付けたのち、紅海の航行正常化期待を受けて上げ一服となった。金は
米国債の利回り低下を受けて堅調となり、昨年12月12日以来の高値2724.43
ドルを付けた。
 今回報告で大口投機家の取組は、ニューヨーク原油が30万6291枚買い越し(前
週27万9567枚買い越し)に拡大した。新規買い、買い戻しが入った。ニューヨー
ク金は27万9363枚買い越し(同25万4911枚買い越し)に拡大、ニューヨー
ク・プラチナは1万5560枚買い越し(同1万7847枚買い越し)に縮小した。金
は新規買い、買い戻しが入り、プラチナは手じまい売りが買い戻しを上回った。

 穀物市場で大口投機家は今回、コーンが34万8075枚買い越し(前週31万
9813枚買い越し)に拡大、大豆は1万4518枚買い越し(同5万0001枚売り
越し)に転じた。コーン、大豆ともに新規買い、買い戻しが入った。前週のコーンは、
南米産地の乾燥懸念を受けて買い優勢となった。
MINKABU PRESS 東海林勇行

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