【場況】 金が続落。ニューヨーク安と円高を受けて売り優勢で始まった。その後は、ドル建て 現物相場の下げ一服や円高一服が下支えになった。銀は6・12月限が下落した。 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が139〜114円安、金ミニが 154.5〜57.0円安、ゴールドスポットが574円高、銀が9.0〜5.2円 安。 午前11時2分現在の出来高は、金が2万5700枚、金ミニが7866枚、ゴール ドスポットが3200枚、銀が2枚。 【NY金は利食い売りで急落】 金はウクライナ停戦の可能性やリスク回避の動きが圧迫要因になった。米仏首脳会談 後、トランプ米大統領はできるだけ早期のウクライナ停戦を望む立場を示し、そのため に取り組んでいると説明した。合意が成立すればモスクワでプーチン氏と会談すること も可能だと述べた。マクロン仏大統領はまず停戦交渉を行い、その後、安全保障に裏付 けられた和平合意を結ぶ必要があるとして、より慎重なアプローチを主張した。一方、 ウクライナは、同国の重要な鉱物資源や石油・天然ガスを共同開発する取引で米国と合 意した。ゼレンスキー大統領が28日にワシントンを訪れる予定だという。またロシア 大統領府のペスコフ報道官は、同国には多くのレアアース(希土類)鉱床があり、開発 に向けた取引に前向きだと述べた。 トランプ米大統領は、3月4日に迫るカナダとメキシコに対する関税発動は「予定通 り」という認識を示した。また米政権は対中半導体規制の強化を目指している。メキシ コのシェインバウム大統領は、トランプ米政権によるメキシコとカナダに対する関税発 動の一時停止期限が3月4日に迫る中、貿易政策を巡り米政府と協議を継続していると 明らかにした。 2月の米消費者信頼感指数は98.3と、前月から7ポイント低下した。低下幅は 2021年8月以来、3年半ぶりの大きさ。予想の102.5も下回り、24年6月以 来の低水準となった。トランプ政権が掲げる関税措置で物価が上昇するとの懸念から、 向こう1年のインフレ期待は6%と、5.2%から急上昇し、23年5月以来の高水準 となった。 金先限は1万4091円まで下落した。ニューヨーク安と円高が圧迫要因になった。 円相場は1ドル=148円台後半で円高が一服した。 【ドル建て現物相場】 金のドル建て現物相場は、上げ一服。きのうの海外市場では、ウクライナ停戦の可能 性やリスク回避の動きなどを背景に利食い売り主導で急落した。アジア市場では、朝方 の2914.17ドルから、2928ドル台まで上昇したのち、ドル安一服を受けて上 げ一服となった。 午前11時現在、金が2916.13ドル、銀は3168セントで推移。前営業日の 大引け時点は金が2934.94ドル、銀が3226セント。 MINKABU PRESS
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