シカゴ大豆市況=続落、中国の対米報復関税を受けた輸出不安などで

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/03     995.25    1,000.25      978.00      984.00    -14.25
  2025/05   1,010.75    1,013.00      991.00      999.00     -12.50
  2025/07   1,024.50    1,031.00    1,006.00    1,013.75     -12.00
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       368,223         264,953         803,073  (+  6,150)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米気象庁発表の6−10日予報(3月10日−3月14日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 大豆は続落。前日比は15.25セント安〜0.25セント安。5月限は12.50
セント安の999.00セント。
 米トランプ政権による中国からの輸入品に対する関税上乗せに対抗し、中国が米国か
らの農産物輸入に対する報復関税を発表したことで米国の輸出不安が広がり売り優勢と
なった。南米で引き続き穀物の生育に適した天候が広がっていることも弱材料視され、
期近の5月限はこの日の下落で昨年12月24日以来の水準まで値を落とした。
 5月限は1010.75セントで取引を開始。アジアの時間帯序盤に1013セント
の高値を付けた後、高値圏での高下が続いていたが欧州の時間帯に軟化傾向を強め、シ
カゴの時間帯を迎えると991セントの安値まで値を落とした。安値で買い戻されたも
のの1000セントの節目が上値抵抗線として意識される頭重い足取りとなり、終値
ベースでも1000セントを回復出来なかった。

 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 この24時間は局地的な降雨が発生。気温は平年を上回った。今後は8日まで同様の
状況が続く見通し。

<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 マトグロッソ州及びその周辺地域では雨季の降雨が続いている。その他の地域では降
雨の発生は限られ気温は上昇しているため、新たに作付されたサフリーニャコーンにと
って厳しい生育環境となっている。ただ、8日から11日にかけてアルゼンチンから前
線が北上してくるため降雨の発生が見込まれる。

<アルゼンチン全域>
 前線が停滞していることで2月前半の高温乾燥によるダメージからの回復が促されて
いる。一方では一部地域では洪水リスクも高まっている。今週は南部、中部共に前線が
次々に接近する見通しとなっている。一方、北部地域では降雨の発生が限られるなか、
気温は36℃前後まで上昇しているが、週後半にかけて前線が接近し降雨が発生する見
通し。

 大豆製品は、大豆油、大豆粕共に大豆の軟調に追随安。アルゼンチンの降雨とこれを
受けた生育環境改善見通しも重石となり大豆粕の下げ幅が大きくなった。
 大豆粕5月限は前日比4.50ドル安の293.50ドル。
今日の材料
・ブラジル産地南部では局地的な降雨が続く。
・ブラジル中部では乾燥傾向強まるも週末から週明けにかけて降雨となり生育環境は
 改善が期待される。
・アルゼンチン産地では今週は前線の接近を受けて降雨が続く。

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