<金> NY金4月限は2月25日に2970.4ドルを付けた後に軟化した後は、しばらく 2940ドルを上値抵抗線にしてのもちあいが続くなか、2900ドルを割り込む場面 が見られたが、3月12日以降は強含みとなり、13日に3001.5ドルまで値を伸 ばし一代高値を更新した。 米国では弱気な経済指標が目立つなか、2月の雇用統計は非農業部門雇用者数が事前 予想以下に留まったうえ、前月分も下方修正された。これに加え、平均の時間当たり賃 金の前月比は1月に記録した+0.4%を下回る+0.3%にとどまった。さらに失業 率は前月の4.0%から4.1%に上昇するなど、米雇用情勢の軟化傾向を示唆する内 容となった。 一方、2月消費者物価指数(CPI)の前年同月比は+2.8%と事前予想を下回る 伸びにとどまっている。 ただ、今回のCPIにはトランプ関税を受けた輸入物価の上昇が反映されていないと 見られ、今後伸びが加速化する可能性がある。 米国では小売売上高が落ち込むなど、すでに消費者の消費意欲が減退している可能性 が示されている。この環境下、物価が上昇すれば消費離れの動きが進むと懸念される が、米国内総生産(GDP)のうち70%程度は個人消費で占められているだけに、物 価の上昇が米経済成長の重石となってくる可能性がある。 米トランプ政権の関税政策見通しや他諸国との貿易戦争の激化に対する警戒感は、安 全資産としての金需要を刺激する要因となる。 3000ドル台まで一気に値を伸ばしたことで買い玉の整理が入る可能性はあるが、 基本的には金を巡る強気な環境に変化は無く、引き続き3000ドルに近い水準を維持 しての高下と予想。 <銀> NY銀5月限は2月21日以降は3330セント台が上値抵抗線になり、もちあいが 続いたが、NY金の大幅高に追随して値を伸ばし、14日に3468セントと昨年10 月31日以来の水準まで値を伸ばしている。 米国ではトランプ政権のもと、相互関税に加え今後も様々な関税策が実施されること が見込まれ、見通し不透明感から安全資産を求める動きが強まり、NY金は高止まりす ることが予想される。NY銀は景気後退に伴う工業用需要の減退が警戒されるものの、 NY金の堅調な足取りに支えられ、3400セント台を維持する足取りが見込まれる。 <白金> NY白金4月限は11日までは990ドル台を抵抗帯とするもちあいとなっていた が、12日に1000ドル台を付けると13日も続伸し2月19日以来の高水準となる 1011.90ドルの高値を付けたうえ、1010.9ドルで堅調に引けた。 NY金の強い足取りに追随高となっているものの、米中貿易戦争や中国の景気不安、 電気自動車(EV)用需要の減退懸念など白金市場にとっての弱気材料が意識される状 況が続いている。 NY金高に連動する買いが下支え要因ながら上値は限られそうで1020ドルが目先 の上値抵抗線となるか。修正安の場合、1000ドルが支持線となるかに注目したい。 <パラジウム> NYパラジウム6月限は2月末以降、950ドルを前後する足取りが続いている。 3月13日の取引で強含んだものの、3月10日に付けた高値に顔合わせした程度の上 昇にとどまっている。 独自の手掛かりに乏しい状態が続くなか、NY金高が下支え要因になると見られる が、2月24日の上値996.50ドルが目先の上値抵抗線として意識されるなかでの もちあいが想定される。 MINKABU PRESS
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