シカゴ大豆市況=軒並み下落、米関税政策不安や伯の供給本格化を受け

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2025/05   1,013.50    1,016.75    1,004.25     1,009.75    - 3.25
   2025/07   1,025.75    1,029.25    1,017.00     1,021.50    - 3.75
   2025/08   1,021.25    1,023.00    1,012.50     1,016.75    - 3.50
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       183,679         206,535         857,897  (+ 14,181)

 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米気象庁発表の6−10日予報(3月27日−3月31日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜上回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 大豆は軒並み下落。終値の前営業日比は3.75〜2.25セント安。中心限月の期
近5月限は3.25セント安の1009.75セント。
 トランプ関税を受けて米中貿易戦争に対する警戒感が強まるなか、世界最大級の大豆
輸出国であるブラジルからの供給本格化を迎えていることで、今後は前年以上に米国の
大豆輸出が圧迫される可能性が意識され、売り優勢で運ばれた。

 5月限は1013.50セントで取引を開始。すぐに軟化しながらも1009セント
を下値支持線にしての高下がシカゴの時間帯序盤まで続いたが、シカゴの時間帯中盤に
かけて値を落とし一時は1004.25セントの安値まで軟化。終盤には浮上したが、
終値ベースで1010セント台を維持することはできなかった。

 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 リオグランデドスル州を中心に高温乾燥が続き、穀物の作柄は劣に近い状態だが、ア
ルゼンチンから前線が接近してくるため、22日から24日にかけて慈雨が期待され
る。

<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 前線が停滞しているため24日の週にかけて降雨が続く見通し。一部でのまとまった
雨量を伴う降雨に加え、サフリーニャコーン産地の乾燥が懸念される地域でも慈雨に
なる見込み。

<アルゼンチン全域>
 22日から24日にかけて前線が接近し、広い範囲で散発的な降雨または雷雨になる
うえ、一部ではまとまった雨量を伴う降雨となる見込み。結実期を迎えているコーン及
び大豆にとって必要とされている降雨に恵まれるもよう。なお、収穫作業はこの降雨に
って遅延する恐れもある。

 大豆製品は、大豆油は大豆の軟調な足取りに追随安となった。一方の
大豆粕は大豆油とのストラドルに絡んだと見られる買いを受け堅調で終了。大豆粕の主
要供給国であるアルゼンチンで慈雨が見込まれるものの、これまでの乾燥により同国の
大豆生産量が事前予想を下回るとの見通しも買い支援要因になったと見られる。
 大豆粕5月限は前日比3.20ドル高の300.30ドル。
今日の材料
・ブラジル産地南部では前線の接近に伴い降雨発生へ。
 ブラジル産地北部は少雨傾向に見舞われた東側を含め慈雨が期待される。
・アルゼンチン産地ではこの週末から来週にかけて降雨発生。

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