海外サマリー(3月31日)

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)
NY金     2025/ 6 3,122.8   +36.3  シカゴ大豆  2025/ 5 1,014.75   -8.25
NY銀     2025/ 5 3,461.1   -20.3  シカゴコーン 2025/ 5   457.25   +4.00
NYプラ    2025/ 7 1,009.7   +32.0  NY原油   2025/ 5    71.48   +2.12
NYパラ    2025/ 6 1,000.70 +15.90  ドル・円               149.93   +0.19
*ドル・円は日本時間の午前5時30分現在。
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◎NY外為=ドル円は一時150円台前半まで反発
 NY為替市場、ドル円は一時150円台に買い戻された。3月調査のシカゴPMIが
予想を上回ったことをきっかけに株高・ドル高の反応が見られ、ドル円を押し上げた。
シカゴPMIは製造業とサービス業の両方の企業景況感指標だが、2023年以来、判
断基準の50を下回る状況が続いている。今年に入って改善の兆候も見せており、今回
は47.6と2023年11月以来の水準に上昇。
 最近は市場の反応が鈍い指標ではあるが、消費者や企業の信頼感を示すソフトデータ
に弱い内容が相次ぐ中で、本日は一服感を与えているようだ。ただ、今週のトランプ関
税への警戒感が強い中、市場にはリスク回避の雰囲気も見られ、150円台に入ると戻
り待ちの売りオーダーも多数観測。終盤に149円台に戻している。
 なお、ホワイトハウスはトランプ大統領は4月2日にホワイトハウスのローズガーデ
ンで行われるイベントで関税を発表する予定だと発表した。発表は「国ベース」の関税
に関するものだが、トランプ大統領は別の機会にセクター別の関税を導入することにも
注力している。イベントにはトランプ政権の閣僚も出席する予定だという。
◎NY貴金属=総じて上昇、米大統領の関税発言で
 ニューヨーク金は大幅続伸、銀は続落。
 金6月限は大幅続伸。時間外取引では、米大統領の関税発言を受けて買い優勢となっ
た。欧州時間に入ると、利食い売りが出て上げ一服となった。日中取引では、利食い売
りが出たが、4月2日の相互関税の発表を控えて押し目を買われると、一代高値を更新
した。
 銀5月限は金堅調につれ高となったのち、欧州時間のドル高を受けて戻りを売られ
た。
 プラチナ系貴金属(PGM)は反発。
 プラチナ7月限は反発。時間外取引では、貿易戦争に対する懸念に上値を抑えられた
が、金堅調を受けて買い戻し主導で上昇した。欧州時間に入ると、買いが一巡し、もみ
合いとなった。日中取引では、戻りを売られる場面も見られたが、金堅調を受けて買い
戻し主導で上昇した。
 パラジウム6月限は金やプラチナの堅調を受けて買い優勢となった。
◎LME=全面安、トランプ関税への警戒感から売り優勢に
 アルミ3カ月物は続落。2552.50ドルで小高く寄り付いた直後に2560.
50ドルの高値を付けたが、その後はトランプ関税を受けて高まる貿易戦争懸念から値
を落とした。しばらく2540ドル割れに抵抗を見せる値動きが続いていたが、トラン
プ関税に対する警戒感から欧州株が軟調となったこともあって米国の時間帯を迎えると
下値指向を強め、一時、今年1月9日以来の安値となる2525ドルまで下落。安値で
は買い戻されたものの、終値ベースでも今年1月9日以来の安値を記録する低調な商い
となった。
 銅3カ月物は続落。9791ドルで小安く取引を開始。その後は、トランプ関税を受
けた貿易戦争懸念やアジア株安を受けて売り優勢となって値位置を落とした。アジアの
時間帯後半に買い戻されたものの、戻り待ちの売りに値を落とした。米トランプ政権に
よる4月3日に発動される見通しの米国の自動車輸入関税などを始めとするトランプ関
税が各国に与える影響が警戒された。米国の時間帯を迎えると一段安となり、この日の
安値となる9679.50ドルまで軟化。今月12日以来の安値まで値を落としたこと
で安値では買い戻す動きが見られたが戻りは弱く、この日の安値圏で引けを迎えた。
◎NY原油=反発、イランやロシアの供給下振れリスクで
 ニューヨーク原油の期近は反発。
 ロシアとウクライナの停戦協議が滞っていることに苛立つトランプ米大統領が、ロシ
アが停戦に合意しなければ1ヶ月以内に追加制裁を科すと述べたことが手がかり。ロシ
ア産原油を購入する国に対して、米国が25%から50%の追加関税を課す可能性があ
る。ウクライナ戦争が始まった後のロシア産原油の主な買い手は中国やインド。
 また、米国とイランが書簡をやりとりした後、トランプ米大統領がイランを空爆する
と警告したことも懸念要因。イランの核開発を巡り、米国はイランに対して威圧的に協
議開始を迫っているが、イランは応じなかったようだ。
 改質ガソリンとヒーティングオイルの期近は反発。原油相場に連動した。
◎シカゴ大豆・コーン=大豆は揃って反落、コーンは期近の主要限月が続伸
 大豆は揃って反落。
 米農務省(USDA)発表の作付意向面積は事前予想通りの縮小となったことで材料
を織り込む一方、四半期在庫が増加していたことが弱材料視された。特に米中貿易戦争
によって今後の米国の中国向け大豆輸出が不安視されるなかでの在庫増だったことが
弱気ムードを高める要因となった。

 コーンは期近の主要限月は続伸も他は小幅まちまち。
 米農務省(USDA)が発表した作付意向面積は事前予想通りの拡大となったが、こ
れで材料を織り込んだ形となった。その一方では、四半期在庫報告は前年を下回ったこ
とや、旧穀限月にとってブラジル産地の乾燥がサフリニャ(二期作)コーン生育に与え
る影響に対する警戒感も強気材料視された。
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