NY株式10日(NY時間12:37)(日本時間01:37) ダウ平均 38934.85(-1673.60 -4.12%) ナスダック 16146.18(-978.79 -5.72%) CME日経平均先物 32645(大証終比:-1995 -6.12%) きょうのNY株式市場でダウ平均は急反落。一時下げ幅は2000ドルを超え、前日の急騰の多くを失っている。トランプ関税の90日間猶予の発表で前日は熱狂の渦に呑み込まれ、歴史的な1日となった。ダウ平均は終値で3000ドル近く急騰し、ナスダックは12%高と2桁の上昇率を記録していた。 しかし、市場はこの先の不透明感を払拭できていない。今回の貿易戦争が米経済に長期的な打撃をもたらすのではという懸念は根強いようだ。 ストラテジストからは、「この動きに追随して押し目買いをすべきではない」、「米国市場から資金を引き揚げるべき。関税の猶予期間が延長されたとしても、景気後退の可能性は五分五分」、「すでにダメージは与えられてしまった。パンドラの箱が開いた。一つの声明で元に戻ることはできない」、「世界中の企業がすでに受注停止のボタンを押しており、今後発表される決算では多くの企業が今年の業績見通しを下方修正することが予想される」といった具合。 市場は同時にインフレの長期化も懸念しているが、この日発表の3月の米消費者物価指数(CPI)は予想を下回り、総合指数は前月比で予想外の低下となっていた。コア指数も予想以上に低下。ただ、今回の数字がフェド・プットに繋がるかは未知数。 米株式市場は、明日の米大手銀を皮切りに1-3月期決算のシーズンに突入する。ガイダンスを取り下げる企業も出てきているが、非常に不透明な決算シーズンになりそうな気配も出てきている。 USスチール<X>が大幅反落。トランプ大統領が前日、「USスチールを日本企業に買収されたくはない」と述べたことが嫌気されている。 医療診断技術を手掛けるルシード・ダイアグノスティクス<LUCD>が大幅安。増資計画を発表したことが嫌気されている。 コロナビールなどアルコール飲料のコンステレーション・ブランズ<STZ>が決算を受け下落。通期のガイダンスで予想を下回る1株利益の見通しを示したことが嫌気されている。 米中古車販売のカーマックス<KMX>が決算を受け下落。1株利益が予想を下回っているほか、中古車の販売台数も予想を下回った。 家具製造のラブサック<LOVE>が決算を受け上昇。1株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表し、第1四半期は赤字を見込んでいるものの、26年度通期は予想を上回る黒字見通しを示した。 ケーブルTV大手のコムキャスト<CMCSA>が下落。アナリストが投資判断を「売り」に引き下げ、目標株価も従来の35ドルから31ドルに引き下げた。 USスチール<X> 41.37(-3.78 -8.36%) ルシード<LUCD> 1.26(-0.40 -23.94%) コンステレーション<STZ> 181.41(-2.00 -1.09%) カーマックス<KMX> 64.73(-15.33 -19.15%) コムキャスト<CMCSA> 33.38(-1.80 -5.12%) ラブサック<LOVE> 17.23(+1.30 +8.16%) アップル<AAPL> 186.94(-11.91 -5.99%) マイクロソフト<MSFT> 373.00(-17.49 -4.48%) アマゾン<AMZN> 178.32(-12.78 -6.69%) アルファベットC<GOOG> 154.65(-6.41 -3.98%) テスラ<TSLA> 245.65(-26.56 -9.76%) メタ<META> 545.84(-39.93 -6.82%) AMD<AMD> 87.04(-9.80 -10.12%) エヌビディア<NVDA> 105.92(-8.41 -7.36%) イーライリリー<LLY> 705.59(-48.12 -6.38%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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