シカゴ大豆市況=軒並み大幅下落、米バイオ燃料油混合率引き下げ懸念で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2025/07   1,073.00    1,073.25    1,046.00    1,051.25     -26.50
   2025/08   1,070.75    1,070.75    1,044.25    1,047.25     -27.25
   2025/11   1,057.50    1,057.75    1,034.00    1,035.25     -26.00
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       297,095        260,755         834,542  (+ 12,044)

 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(5月8日までの週)
 大 豆:77万2700トン(事前予想レンジ:10万〜50万トン)
 大豆粕:31万9400トン(事前予想レンジ:15万〜40万トン)
 大豆油: 1万3600トン(事前予想レンジ: 2万〜 6万トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(5月21日−5月25日)
 コーンベルト西部の気温は平年並〜平年を下回る、雨量は平年を下回る〜平年並。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る、雨量は平年並〜平年を上回る。
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 大豆は軒並み大幅下落。終値の前営業日比は27.25〜19.25セント安。中心
限月の7月限は26.50セント安の1051.25セント
 米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高は強気な内容だったが、米国環境保護
庁(EPA)が米政権に2026年度のバイオ燃料由混合率を提案するなか、大豆油が
大きく値を崩したことを受けて大豆も大幅安となった。米産地の順調な生育も引き続き
重石となった。

 期近7月限は1073セントで取引を開始した直後に1073.25セントの高値を
付けた。その後は軟化しながらも、アジアの時間帯を終えるまで1065セントが下値
支持線となったほか、欧州の時間帯も1060セント割れに抵抗を見せていたが、米国
の時間帯を迎えると急速に値位置を落として1046セントの安値を記録。1049
セントを上値抵抗線とする安もみが続いた後、引けにかけて買い戻されて1050セン
ト台は回復したが、大きな下げ幅を記録して終了した。
 米農務省(USDA)が発表した5月8日までの大豆週間純輸出成約高は77万
2700トンで前週の38万6400トンを上回った。
 今年度の累計純輸出成約高は4800万2800トンで前年度同期の4260万
2200トンを約13%上回っている。

*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは東部では気温が上昇しており15日にはイリノイ州以南で気温は
32℃まで上昇。コーンベルト東部では全体的に気温が上昇し降雨の発生もないため
農作業のペースが回復。中西部北部では散発的な降雨のなか気温は低下し農作業のペー
スは鈍化しているが、作付されたばかりのコーンと大豆にとって慈雨となっている。
 今後はミネソタ州及びダコタ州で25〜75ミリの雨量を伴う降雨が発生する見込
み。また、五大湖周辺地域から北東部にかけての地域でも同様の降雨になるだろう。
また19〜20日にかけてプレーンズ北部および中部では新たに低気圧が接近し、これ
に伴い降雨が見込まれる。一方プレーンズ北部および中西部北部では、17〜18日に
かけて気温が低下するもよう。
 6〜10日間予報に関しては5月20〜24日にかけて米国北部では概ね気温は平年
以下〜平年並が見込まれる。一方の雨量はプレーンから大西洋沿岸部にかけて平年を上
回るだろう。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 プレーンズでは乾燥にネブラスカ州北部、ダコタ州、モンタナ州をなど見舞われてい
た北部から中部にかけての地域で慈雨となった。またプレーンズ北部では気温が低下
し、高温乾燥による影響が和らいでいる。一方南東部では気温が上昇している。
 南部では気温が上昇し多湿となるなか、冬小麦の成熟および夏穀物の生育が進行。南
部では豪雨のあとで、河川の水位が再び上昇している。
 大豆製品は大豆油が大きく下落。米国環境保護庁(EPA)による2026年度のバ
イオ燃料由混合率提案が伝えられたが、米国でのバイオ燃料混合率の低下懸念が強まり
売り優勢となった。一方の大豆粕は大豆油とのストラドルに絡んだ買いが見られて堅調
となった。
 大豆粕7月限は前日比4.50ドル高の296.40ドル。
今日の材料
・コーンベルトでは東部では気温が上昇。これに伴いコーン・大豆の作付及び生育
 が促される。
・中西部北部ではコーン・大豆にとっての慈雨発生。
・USDA発表の5月8日までの大豆週間純輸出成約高は77万2700トンで
 前週の38万6400トンを上回る。

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