［本日の見通し］石油＝大幅安も、イスラエルのイラン攻撃に警戒を

　日中取引開始後、原油の２０２５年１０月限は大幅安。５万４４８０円まで下げ幅を
広げた。
　先週、米ＣＮＮがイスラエルによるイラン攻撃の可能性を報道した後、米ニューヨー
ク・タイムズやイスラエルのＹネットなどが同様の内容の報道を繰り返している。トラ
ンプ米大統領はイスラエルにイラン攻撃を自制するよう要求する一方、イランとの核開
発協議は合意に近づいているとの認識を示すなど、イスラエルとイランの衝突を回避し
ようとしているように見える。
　ただ、通商協議も含めて、世界は米国の弱体化を認識している。米国離れもあって対
イラン制裁は十分な効果を発揮しておらず、イランが米国の要求を受け入れるようには
見えない。イランと米国の核開発協議が前進しているとしても、イスラエルが満足する
可能性は低く、混乱に備えておくべきだろう。
　時間外取引でニューヨーク原油７月限は前日比０．０１ドル高の６０．９５ドルで推
移。本日これまでのレンジは６０．８２〜６０．９７ドル。
　原油１０月限の予想レンジは５万４０００円から５万５０００円、ガソリン先限は
８万３５００円から８万４５００円、灯油先限は８万０５００円から８万１５００円。
MINKABU PRESS

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