[今日の視点]貴金属=金が反落、円高が圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金が反落して寄り付く見通し。金と銀は円高を受けて売り優勢となろう。
プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク高を受けて小幅高となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は14.97ドル高
の3372.74ドル、銀が2セント高の3448セント、プラチナが9.76ドル高
の1090.40ドル、パラジウムは4.60ドル安の999.28ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=142.74/76円で、前営業日の
大引け時点から1.18円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万5600円前後、銀は156.0円前後、プラチナ
は4765円前後、パラジウムは4600円前後。
【NY金は予想以下の全米雇用報告などが支援】
 金はきのうの海外市場は、予想以下の全米雇用報告やドル安を受けて買い優勢となっ
た。
 金は予想以下の全米雇用報告などが支援要因になった。5月の全米雇用報告による
と、民間雇用者数は3万7000人増となり予想を大きく下回り、増加幅は2023年
3月以来、2年超ぶりの低水準となった。市場予想は11万人増だった。5月の米IS
M非製造業総合指数は49.9と、4月の51.6から低下、2024年6月以来の低
水準となった。市場予想は52.0だった。米地区連銀経済報告(ベージュブック)
で、米経済活動はここ数週間にわずかに鈍化し、関税や不確実性の高い状況が経済全体
に波及していることが示唆されると指摘された。米議会予算局(CBO)は4日に公表
した最新の試算で、トランプ大統領が掲げる減税延長などの看板政策を盛り込んだ税
制・歳出法案が成立した場合、連邦政府の債務は約2兆4000億ドル増えて36兆
2000億ドルに達するとの見通しを示した。
 ロシアのプーチン大統領は、トランプ米大統領と電話会談を行い、ウクライナによる
ロシア空軍基地への大規模なドローン(無人機)攻撃のほか、ロシア西部2州への攻撃
に対しロシアは対応せざるを得ないと伝えた。米大統領は「良い会話だったが、即座に
平和につながる会話ではなかった」とした。バチカン(ローマ教皇庁)は、ローマ教皇
レオ14世がロシアのプーチン大統領と初めて会談し、ウクライナ紛争終結に向けた措
置を取るよう促したと発表した。一方、国連安全保障理事会は、パレスチナ自治区ガザ
区での即時・無条件停戦と、ガザ地区全域への人道支援の制限解除などを求める決議案
の採決を行ったが、米国が拒否権を発動したため、否決された。ドロシー・シア米国連
大使代理は採決前「イスラム組織ハマスを非難せず、ハマスに武装解除とガザ地区から
の撤退を求めないいかなる措置も米国は支持しないと明言してきた」とした。
 銀はきのうの海外市場は、ドル安や金堅調を受けて押し目を買われた。
【プラチナは予想以下の全米雇用報告や金堅調が支援】
 プラチナはきのうの海外市場では、予想以下の全米雇用報告や金堅調を受けて押し目
を買われた。
 プラチナは予想以下の全米雇用報告や金堅調が支援要因になった。5月の全米雇用報
告によると、民間雇用者数は3万7000人増となり予想を大きく下回り、増加幅は
2023年3月以来、2年超ぶりの低水準となった。市場予想は11万人増だった。
<今日の予定>
・中国サービス業購買担当者景況指数 2025年5月(財新)
・独製造業受注 2025年4月(経済技術省)
・ユーロ圏生産者物価指数 2025年4月(EUROSTAT)
・理事会結果公表(ECB)
・米貿易収支 2025年4月(商務省)
・米新規失業保険申請件数(労働省)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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