●論点解説金、複数の安全資産投資の需要＝マーケットエッジ

　金相場が改めて騰勢を強めている。複数の買い材料が同時に浮上しているためだ。第
一に、米インフレ指標を受けて、米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）の利下げ対応に対す
る信頼感が強化されている影響がある。９月利下げがメインシナリオになり、ドルイン
デックスは今年最安値を更新している。第二に通商リスクの蒸し返しだ。トランプ米大
統領は自動車関税引き上げの可能性を示唆している。米中通商協議は総じて無難に終わ
ったが、通商リスクはまだ高いレベルの警戒が求められる状況にある。そして第三に中
東地政学リスクだ。イスラエルがイランに対する先制攻撃に踏み切った。１５日に米国
とイランの核協議が予定されていたが、その結果を待たずにイスラエルが攻撃に踏み切
ったことで、先行き不透明感が一気に高まっている。
（マーケットエッジ・小菅　努）

• ［今日の視点］とうもろこし＝新規売買の見送り状態が続く
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