ドル円は143.75円付近 日米の貿易協定まとまらず=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 NY時間の終盤に入ってドル円は143.75円付近まで買い戻されている。本日のドル円は下に往って来いの展開となった。NY時間にかけてドル安が強まり、ドル円も142円台に下落。しかし、NY時間に入ってドルの買い戻しが強まったことで、それまでの下げをほぼ取り戻している。

 値ごろ感の買い戻しに加え、この日発表の米求人件数が予想外に強い内容となったことや、この日はパウエルFRB議長がECBのフォーラムに出席していたが、先日の議会証言と同様に利下げにはオープンな姿勢は示したものの、待ちの姿勢を強調しており、今後の関税の影響によるインフレの上昇の可能性に言及していた。ただ、市場の利下げ期待に変はなく、短期金融市場では年内2回か3回の利下げを織り込んでいるが、ドル安に過熱感も見られていただけに、買い戻しも出ているようだ。

 本日は植田総裁もECBのフォーラムに出席し、「基調的なインフレは物価目標を下回る」と述べ、利上げに慎重姿勢を示していた。なお、トランプ大統領は、日本との貿易協定締結は見込めないと述べ、日本は30%、35%、あるいは「われわれが決めるいかなる数字でも」関税を支払う可能性が高いと語っていた。

 なお、米求人件数については、主な要因はレジャー・ホスピタリティ業界での求人の急増で、主に1つの業界に集中していた面もあり、雇用主が人員拡大に慎重である姿勢もうかがえるとの見方も出ていた。

USD/JPY 143.79 EUR/JPY 169.43
GBP/JPY 197.54 AUD/JPY 94.51

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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