シカゴコーン市況=下落、米需給見通しは下方修正も米関税不安やドル高で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/07    407.25      409.75      400.00      403.00      - 4.25
  2025/09    398.50      401.50      394.50      396.00      - 3.25
  2025/12    416.00      418.00      411.50      412.25      - 4.25

   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       339,159      321,584       1,472,398 (- 5,306)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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 米国産コーン(7月11日発表)     単位:百万Bu
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                                2025/26年度             2024/25年度
        発表日                7/11      6/12         7/11      6/12
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    作付面積            95.2      95.3         90.6      90.6
    収穫面積            86.8      87.4         82.9      82.9
    単  収           181.0     181.0        179.3     179.3
    期初在庫           1,340     1,365        1,763     1,763
    生  産          15,705    15,820       14,867    14,867
    輸  入              25        25           25        25
    供給合計          17,070    17,210       16,655    16,655
    飼料用            5,850     5,900        5,675     5,750
    食品・種・工業用       6,885     6,885        6,890     6,890
    内エタノール         5,500     5,500        5,500     5,500
    国内消費計         12,735    12,785       12,565    12,640
    輸  出           2,675     2,675        2,750     2,650
    需要合計          15,410    15,460       15,315    15,290
    期末在庫           1,660     1,750        1,340     1,365
    農家平均価格           420       420          430       435
    在庫/消費率          10.8      11.3          8.7       8.9
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 注)作付面積=百万エーカー、収穫面積=百万エーカー、単収=Bu/エーカー、
   農家平均価格=セント、在庫/消費率は%
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*米気象庁発表の6−10日予報(7月16日−7月20日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る〜平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 コーンは軒並み下落。終値の前日比は4.75〜0.75セント安。中心限月の12
月限は前日比4.25セント安の412.25セント。
 米農務省(USDA)が発表した月例需給報告における米25/26年度コーン生産
量予測は事前予想を下回ったうえ期末在庫率予測も引き下げられ需給引き締まり予測が
示される強気な内容だったが、材料織り込み感やトランプ政権によるカナダへの35%
の関税通知により米政権の関税不安が高まると同時にドル高となったことで売り優勢で
運ばれた。

 12月限は416セントで取引を開始した後はUSDA月例需給報告待ちのなか様子
見の雰囲気が強まり414セントを下値支持線とするもちあいとなった。米国の時間帯
を迎えると米期末在庫率予測の引き下げを受けた買いが見られて418セントの高値に
達したが騰勢は続かずすぐに値位置を落とし、引け間際に411.50セントの安値を
付けた後、安値に近い水準で終えた。
 USDAは米国の24/25年度期末在庫量を前月の13億6500万Buから13
億4000万Buに下方修正した。25/26年度見通しは生産量予測が前月の158
億2000万Buから157億0500万Buに引き下げられた。需要面では飼料用
需要が500万Bu引き下げられたがそれ以外は前月と同量に据え置かれたため、期末
在庫量予測が前月の17億5000万Buから166億Buに、期末在庫率予測は前月
の11.3%から10.8%へ引き下げられた。

 25/26年度のブラジル及びアルゼンチンのコーン生産量予測は、共に前月と据え
置きとなり、ブラジルが前年の1億3100万トン、アルゼンチンが5300万トンと
された。
*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトではミシシッピーバレー西部での降雨はほとんどのコーン及び大豆にと
って慈雨となっている。中西部の気温は南西部では35℃まで上昇しているが、概ね
開花〜受粉期を迎えているコーンそして大豆にとって適度な状態。
 今後5日間、プレーンズ中部および南部、そして中西部北部およびロッキー山脈以東
では雨が地な天気が続く見込み。また、7月16〜20日はプレーンズ及び中西部北部
を含んだ米東部の気温は平年を下回るが、雨量は全国的に平年並〜平年を上回るだろ
う。

 シカゴ小麦は下落。米農務省(USDA)発表の月例需給報告で25/26年度の米
生産量予測は前月の19億2100万Buから19億2900万Buへと800万Bu
引き下げられたが、輸出見通しが2500万Bu引き上げられたため期末在庫量は前月
から800万Bu引き下げられるなど、若干の引き締まりが見込まれながらも、25/
26年度の世界生産量は前年度をやや下回る見通しにとどまったことが弱材料視され
た。
 期近の主要限月12月限は前日比9.50セント安の565.50セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、北部で散発的な降雨または雷雨が発生。気温の上昇は一部地域に限
られ、冬小麦の成熟および収穫は順調に進行。

  米国南部では、温かく湿度が高いなか一部では農作業のペースが鈍化しているが、
夏穀物の生育は順調に進行。
今日の材料
・コーンベルトではミシシッピーバレー西部での降雨はほとんどのコーン及び大豆に
 とって慈雨。
・中西部の気温は概ね開花〜受粉期を迎えているコーンそして大豆にとって適度な
 状態。
・プレーンズでは、北部で散発的な降雨または雷雨が発生。
・25/26年度米コーン期末在庫率予測は前月の11.3%から10.8%へ
 引き下げられる。
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