[今日の視点]貴金属=総じて反発、円安が支援

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、総じて反発して寄り付く見通し。金と銀は円安を受けて買い優勢となろ
う。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナが円安を受けて堅調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は9.19ドル安の
3366.36ドル、銀が2セント安の3910セント、プラチナが3.66ドル高の
1414.70ドル、パラジウムは36.26ドル安の1231.91ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.03/05円で、前営業日の
大引け時点から0.76円の円安。
 先限の寄り付き目安は、金が1万6055円前後、銀は182.0円前後、プラチナ
は6135円前後、パラジウムは6100円前後。
【NY金は利食い売りが圧迫】
 金はきのうの海外市場は、米国と欧州連合(EU)の合意期待を受けて売り優勢とな
った。
 金は米国と欧州連合(EU)の合意期待が圧迫要因になった。米国とEUの関税交渉
で15%で合意する可能性があるという。一方、欧州中央銀行(ECB)理事会で、8
会合ぶりに利下げを見送った。EUとトランプ米政権の関税交渉が続き、不確実性が根
強い中、様子見姿勢を取った。トランプ米大統領は、連邦準備理事会(FRB)本部を
訪問し、ホワイトハウスが費用をかけ過ぎとして批判を強めているFRB本部の改修現
場を視察した。改めて利下げを求める一方で、パウエルFRB議長を解任するつもりは
ないと明言した。
 米新規失業保険申請件数は4000件減の21万7000件となった。減少は6週間
連続。4月以来3カ月ぶりの低水準となり、労働市場の安定が示された。米国債の利回
りが上昇し、円安に振れた。
 銀はきのうの海外市場は、ドル高や金軟調を受けて売り優勢となった。
【プラチナはドル高や金軟調が圧迫】
 プラチナはきのうの海外市場では、ドル高や金軟調を受けて売り優勢となった。
 プラチナはドル高や金軟調が圧迫要因になった。米国と欧州連合(EU)の関税交渉
で合意見通しであることが金の圧迫要因になった。一方、欧州中央銀行(ECB)理事
会で様子見姿勢が示されたことを受けてドル高が一服し、プラチナの下支えになった。
 欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、中国の習近平国家主席
と北京の人民大会堂で会談した。緊迫した雰囲気の中、会談を締めくくる発言で、中国
との貿易関係は「明確な転換点」を迎えているとの考えを示した。
<今日の予定>
・英小売売上高 2025年6月(国立統計局)
・独景況感指数 2025年7月(ifo)
・米耐久財受注 2025年6月速報値(商務省)
・建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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