ゴム週間展望=調整安場面、期中12月限の313円台攻防がポイント

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
              [8月4日からの展望]
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     週間高低(カッコ内は日付)         7月28日〜8月1日
<国内>         始 値     高 値       安 値       帳入値    前週比
 25年12月限      333.0      334.8(28)    313.0(31)     315.0    - 17.2
 RSS先限      323.0      323.0(28)   319.0(1)     319.0     - 12.0
 TSR20    250.0      250.0(28)    250.0(28)    250.0     +  0.0
 上海9月限   15040   15075(28)  14315(1)     14315     - 1225
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東京外為市場 円相場(本日 15:15現在) 150.61円  前週末比 3.67 円安
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 【前週までのレビュー】 ゴム独自の材料が見当たらない中、米株高に連動する動き
を見せている。チャート的には上値を模索しやすいとみた。ただ、一方的な上昇が続い
ているだけに、調整安には注意したいとした。
【下げ一服か】
 JPXゴムRSS3号は、調整安場面となっている。上値追いの展開となっている。
活発限月の12月限は、25日に335円まで上昇した。だが、同水準で上値を抑えら
れると、一転して売りが先行し、7月31日に313.0円まで下落し、5営業日で
22円の下落となった。直近の上昇では、ファンダメンタルズからの買い材料が見当た
らなかっただけに、押し目買い意欲は弱そうだ。
 ポイントは、6月23日の安値291.9円から7月25日の高値335.0円まで
の上昇の半値押し水準がある313円台の攻防になる。同水準をしっかり割り込むと、
300円が視野に入ってくる。ただ、7月28日から既に約22円もの下落となってお
り、下げ一服となっても不思議はない。
 なお、目先、ゴム独自の材料は乏しいが、ドル・円が地合いを引き締めており、円安
を支援材料に買われる可能性もありそうだ。
【上海ゴム9月限は急反落】
 上海ゴムの中心限月の9月限は、調整安場面となっている。中心限月の9月限は、7
月25日に1万5665元まで上昇した。ただ、終値ベースでは、1万5500元突
破に失敗すると、翌営業日から一転して売り圧力が強まり、8月1日には1万4330
元まで下落した。現状、一目均衡表の雲の上限がある1万4300元付近が支持線にな
っているが、同水準を割り込むと、1万4000元を目指そう。
【中国製造業PMIは4カ月連続で50割れ】
 今日の中国国家統計局から発表された7月の中国製造業購買担当者景気指数(PM
I)は49.3となり、4カ月連続で景況感の分かれ目とされる50を下回った。詳細
をみると、新規輸出受注指数が47.1と6月の47.7から低下し、15カ月連続で
50を下回った。また、新規受注も低下しており、輸出需要、国内需要ともに減速して
いることがわかる。また、同時に発表した非製造業PMIは50.1となり、前月の5
0.5から低下した。昨年11月以来の低水準となった。中国景気の本格的な回復に
は、まだ時間が必要のようだ。
【東京ゴム活発限月の12月限のテクニカル要因】
 ゴムRSS3号の活発限月の12月限は、調整安場面となっている。7月に入ってか
らの値動きを確認すると、7月3日に317.4円まで上昇後、308円台まで押し戻
されたが、その後は、上海高などを背景に一本調子の上昇となり、25日には335.
0円まで上昇した。ただ、同水準で上値が抑えられると、それまで上昇の反動から、売
りが先行、7月31日には313.0円まで下落した。営業日では陰線が2本と、一方
的な上昇場面の反動安となっている。
 売りが先行すれば、7月31日の安値313.0円が最初の関門になる。この水準
は、6月23日の安値291.9円から7月25日の高値335.0円までの上昇の半
値押しがある313.4円と同水準であり、重要な価格帯となる同水準をしっかり割り
込むようだと、相場格言の「半値押しは全値押し」ではないが、下げが一段と加速し、
節目の310円や300円を意識した展開になる。
 一方、買い優勢となれば、一目均衡表の転換線がある325円台が最初の関門。同線
を上抜くと、節目の330円や7月25日の高値335.0円を意識した展開になりそ
うだ。
【今週の注目ポイント】
 引き続き、米株市場に注目したい。ゴム独自の材料に乏しい中、株式市場の影響を受
けやすい状況となっている。S&P500とナスダック総合株価指数ともに上昇基調に
あるうえ、日本、欧州、韓国など主要国が米国との関税に合意しており、短期的にも上
値余地はまだあるとみる。ただ、過熱感も出ており、米株が調整場面を迎えると、JP
XゴムRSS3号も売りが出やすいとみる。
【相場予想レンジ】
 8月4〜8日のJPXゴムRSS3号12月限の中心レンジ予想は3050〜335
円前後。テクニカルの支持線は310円(節目)、抵抗線は325円台(一目均衡表の
転換線節目)。
<当面の予定(イベント・経済統計)>
4日 ●オーストラリア(バンク・ホリデー)
   米耐久財受注 2025年6月確報値(商務省)
   米製造業新規受注 2025年6月(商務省)
5日 金融政策決定会合議事要旨公表 6月16-17日分(日本銀行)
   中国サービス業購買担当者景況指数 2025年7月(財新)
   ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2025年7月確報(Markit)
   ユーロ圏生産者物価指数 2025年6月(EUROSTAT)
   米貿易収支 2025年6月(商務省)
   米非製造業景況指数 2025年7月(ISM)
6日 独製造業受注 2025年6月(経済技術省)
   ユーロ圏小売売上高 2025年6月(EUROSTAT)
7日 中国貿易収支 2025年7月(税関総署)
   独貿易収支 2025年6月(連邦統計庁)
   独鉱工業生産指数 2025年6月(経済技術省)
   英中銀政策金利公表(BOE)
   米新規失業保険申請件数(労働省)
   米卸売在庫 2025年6月確報値(商務省)
8日 国際収支(経常収支) 2025年6月(財務省)
     ゴム指定倉庫在庫(大阪取引所)
   上海ゴム指定倉庫在庫(上海期貨交易所)
   建玉明細報告(CFTC)

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