ドル円は147円台で上下動 全体的には静かな動きに終始=NY為替概況 きょうのNY為替市場、ドル円は147円台での推移となった。本日の為替市場は静かな動きに終始しており、ドル円も147円台での上下動に終始。 トランプ大統領が、退任を表明しているクーグラーFRB理事の後任にミランCEA委員長を来年1月末までの暫定理事に指名。為替市場はドル安で反応していたが、上院が9月まで休会していることから、急いで承認されたとしても12月FOMCからの参加が現実的なのではとの見方も出ていた。その場合、1月の任期までに2回しか会合に出られないことになる。 もっとも、先週の米雇用統計を受けて市場はすでに年内2回の利下げを完全に織り込んでいるほか、3回の可能性も35%程度で織り込む中、さほど現状の認識から逸脱しておらず、市場も様子を見ているようだ。本日の為替市場は、前日のドル安を解消する動きも出ていた。 ユーロドルは1.16ドル台で上下動。ドル買い戻しの流れから、一時21日線が控える1.1630ドル付近まで下落したもののサポートされた。年初からの上向きの流れは温存しているものの、次の展開待ちといった雰囲気ではある。 エコノミストは、ECBはインフレが目標水準に落ち着いていることから、9月利下げを見送る可能性が高いと指摘している。インフレは先週発表の7月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)でも前年比2.0%と横ばいだった。これにより、ECBの理事会は先月に中銀預金金利を2.00%に据え置いたのに続き、当面は追加利下げを控えるだろうと述べている。 同エコノミストは「インフレは今後数カ月間にかけて一段の低下を予想しているものの、その時点までにインフレの改善が理事会に追加利下げを決定させるほどには進まないと見ている」という。「ECBは年後半にインフレ低下の兆しが見られれば利下げに踏み切る可能性はあるものの、同様に現行水準に据え置くことを決定する可能性もある」とも述べた。 ポンドドルは1.34ドル台半ばでの振幅。前日の英中銀の金融政策委員会(MPC)を受けて、追加利下げへの期待が大きく後退し、ポンドは買い戻しが優勢。ポンドドルは21日線も復活し、来週以降の動きが注目される。 前日の英MPCでポンドは買いの反応が出ているが、アナリストからは英国の成長鈍化とインフレの高止まり、いわゆるスタグフレーションが見込まれることから、ポンドの持続的な上昇余地は限定的だとの指摘が出ている。 英中銀は予想通りに利下げを実施したが、9名中4名の委員が据え置きに投票し、英中銀は慎重姿勢を繰り返した。アナリストは「インフレの高止まりで、英中銀が楽観的になる理由は見当たらない。スタグフレーション的な傾向は投資家心理にとってプラスとは言えない」と述べている。 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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