【概略】 米商品先物取引委員会(CFTC)建玉明細報告によると、主要市場における8月 19日時点の大口投機家の売り越しは532万4715枚となり、前週の533万 5269枚から縮小した。取組高合計は4983万6931枚となり、前週から18万 6816枚(0.4%)増加した。 項目別では証券市場(株式、債券、為替)の取組高は、株式合計が0.3%減、債券 合計が0.9%増、為替合計が0.3%減となった。商品市場の取組高は、穀物合計が 0.5%増、エネルギー合計は2.3%減、金属合計は0.1%増となった。 項目ごとに大口投機家の動向を見ると、証券市場では、株式で買い戻しが手じまい売 りを上回って売り越しを縮小、債券で手じまい売りが買い戻しを上回って売り越しを拡 大した。為替は新規買い、買い戻しが入って買い越し(ドル売り)に転じた。 【現在の市場テーマと大口投機家の動向】 前週は、好調な米経済指標を受けて米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が後退 したが、パウエル米FRB議長の講演で利下げの可能性が示唆されると利下げ観測が戻 った。 シカゴ為替市場の大口投機家は日本円が7万7581枚買い越し(前週7万4234 枚買い越し)、ユーロは11万8745枚買い越し(同11万5431枚買い越し)、 英ポンドは2万5185枚売り越し(同3万9093枚売り越し)となった。ユーロは 新規買いが新規売りを上回って買い越しを拡大した。 商品市場では、原油がウクライナの和平協議が続けられるなか、もみ合いとなった。 金はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を受けて押し目を買われた。 今回報告で大口投機家の取組は、ニューヨーク原油が12万0209枚買い越し(前 週11万6742枚買い越し)に拡大した。新規買いが新規売りを上回った。ニューヨ ーク金は21万2590枚買い越し(同22万9485枚買い越し)に縮小、ニューヨ ーク・プラチナは1万5050枚買い越し(同1万7788枚買い越し)に縮小した。 金は手じまい売り、新規売りが出て、プラチナは新規売り新規買いを上回った。 穀物市場で大口投機家は今回、コーンが10万5210枚売り越し(前週13万 3174枚売り越し)に縮小、大豆は1万9746枚買い越し(同1万5575枚売り 越し)に転じた。コーン、大豆ともに新規買い、買い戻しが入った。前週のコーンは、 大口成約を受けて買い優勢となった。 MINKABU PRESS 東海林勇行
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